昨日22日は、日韓国交正常化から50年でした。安倍総理と朴大統領は、


東京とソウルで開かれた記念行事に、相互に出席して、未来志向の関係構築


への意欲を語りました。朴大統領は、「共存共栄の未来を目指し、共に歩んで


いく転機とすべきだ」と述べましたが、同時に「歴史問題の重荷を和解と共生の


心で下せるようにするのが重要」とも語り、国内向けにも配慮したものになって


います。安倍総理は、都内での韓国側の行事で、「手を携えて新しい時代を築き


上げていこう。朴氏と力を合わせ、努力していきたい。」と語りました。安倍総理


と朴大統領が就任して2年半、会談もしていない異常な状態の中で、これは、


関係改善に向けた一歩だと思います。前日の21日には、4年ぶりに日本を


訪れた韓国の尹外務大臣と岸田外務大臣が会談し、懸案になっていた、


「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産への登録で、韓国の推薦案件と


ともに、両国が登録されるよう協力することなどで合意しました。いわゆる


従軍慰安婦問題については、外務省局長級で、協議を継続する、とのこと。


また、日中韓首脳会談を年内のできる限り早期に開催、日韓首脳会談実現の


重要性も確認しました。両国間にささったトゲは、時間をかけて双方が折り合える


ように努力してほしいと思います。あれだけ韓流ブームや、若手の韓国の歌手を


日本人も愛好していたのに、最近、文化的にも交流に水がさされているように


思います。日本、韓国ともに、相手国への印象が悪くなっているという世論調査も


あり、ヘイトスピーチなども行われています。一方で、両国の若い人たちが、相手


国を訪問すると印象がよくなっている調査結果もあります。アジアの中で、日本と


韓国は、良い関係を築き直して、手を携えていくことが、両国にとっても、アジア、


世界にとってもよいことは、間違いありません。国内や国際情勢の中で、思うように


動けない、ということもあるようですが、両国のトップリーダーの意思次第で、関係


を改善することは可能です。50周年をきっかけに、隣国である日韓の関係改善が


進むことを願っています。