昨日の3.11東日本大震災から4年で、考えさせられることがたくさんあります。


過酷な状況の中、力強く立ち上がっている被災者の方たち、特に若い人たちが、


故郷のために、と頑張っている姿には、胸を打たれます。ただ、被災3県のうち、


原発事故があった福島県は、やはり特別で、事故当時も、今も、他の2県より


復興が遅れています。5年目に入り、政府は、一層、福島の復興に力を入れる


べきだと思います。震災関連死の数を見ても、宮城900人、岩手446人、に対して


福島は1793人と、両県を足したより多いことからも、状況の過酷さがわかります。


復興庁が、第一原発がある双葉町、大熊町の町民に調査したところ、「戻りたい」


と答えた人は1割強しかいず、4割の人が「待てる期間」を3~5年以内としている、


と報じられています。特に、子どものいる家庭では、放射性物質の影響を恐れて


戻る意思のある人が少なく、これでは、帰還後の町が高齢者ばかりになって


しまうのでは、とも言われています。福島第一原発を廃炉にするには30~40年


かかります。毎日平均6600人の人が作業しても、こんなに長くかかるのです。


そして、汚染土の搬入が、明日13日に始まる中間貯蔵施設も、30年以内に


移す約束の最終処分場はめどがたっていません。先日、小泉元総理が、問題が


全く解決していないのに、原発再稼働という現政権の考え方を批判していました。


原発をゼロにすると政権トップが決めれば、新しいエネルギーの開発が進む、


ということも、その通りだと思います。被災3県で、最も多くの人が、避難したままで


地域が壊されている福島。それを解決せずに、経済優先で、原発をベースロード


電源とする、安倍政権の姿勢には、強い疑問を感じます。