就任以来の発言が、物議をかもしている、NHKの籾井会長が、記者会見で、
また、問題発言をしました。今年は戦後70年ですが、いわゆる従軍慰安婦
の問題を取り上げる可能性を聞かれて、「正式に政府のスタンスというのが
よくまだ見えない。そういう意味において、いま取り上げて我々が放送するのが
妥当かどうか、慎重に考えなければいけない。夏にかけてどういう政府の
きちっとした方針がわかるのか、このへんがポイントだろう」という発言です。
NHKは、いうまでもなく公共放送です。政府とは一定の距離を置き、権力を
チェックするのが、ジャーナリズムです。どのメディアもそうですが、特に、
公共放送として、みなさんからの受信料によって、成り立っているNHKは、
より公平公正な立場で、さまざまな見解を伝える必要があります。政府の
見解が明らかにならないと放送しない、という趣旨の発言からは、政府の
広報機関と、大きく誤った考え方を持っているとしか思えません。再三のNHK
の存在意義を危うくするような発言を、会長がしているのは、言語道断です。
早く変わってもらうことだと思います。一方で、NHKの職員の「採用は、男女
比率を50対50にしてしかるべきだが、現状はそうなっていない。」と数値目標の
必要性を強調した、という報道もあり、これは歓迎ですが、これも、安倍政権が
女性の活躍といっているから、という気もします。