昨日、後藤健二さんが、イスラム国に殺害されたことについて、アメリカ、


イギリス、フランス、ロシア、中国、韓国などからも、イスラム国を避難する


声が上がっています。また、後藤健二さんの解放をもとめて、交流サイトを


通じて世界に広がった「I AM KENJI」に共感した件数が4万5千にのぼって


いる、ということです。国会審議でも、2人の日本人殺害に至るまでの、政府の


対応などについて質疑が行われていますが、今後にむけても、しっかりした


検証が必要だと思います。昨年、イスラム国に囚われてから、政府は対策本部


などを作ってきた、とのことですが、これまでに解放された人は、表ざたになる


前に交渉が行われていたので、その間に、何とかできなかったのか、という


声もあります。これから、日本もターゲットにされるということについて、あまり


神経質になりすぎるのはよくないという人もいますが、中東など海外に滞在


する日本人は警戒の度合いを上げたほうがよいでしょうし、旅行なども控える


ことも考えたほうがよいでしょう。そもそも、イスラム国は、アメリカの誤った


イラク戦争の後の混乱に乗じて生まれた、イラクのカルカイダが発展したもの


です。貧困、格差などの基本的な問題に対して、日本は、これまで同様に、


人道支援をしていくことが、地道な取組みだと思います。安倍総理の、中東


訪問の時の、「ISIL(イスラム国)と闘う周辺各国」に対する支援との発言が


今回のひとつのひきがねになったとの指摘もあります。今回の後藤さんの殺害


の後の安倍総理の「テロリストに罪を償わせるために国際社会と連携していく」


ということばが、自衛隊の海外展開や、集団的自衛権の行使をしやすい法整備


に直結しないことを願っています。国会答弁でも、イスラム国と闘う有志連合に


加わって武力行使をすることはない、という趣旨の発言をしていますので、そう


であったほしいと思います。イスラム国と闘いは、5年は続くといわれています。


日本らしく、非軍事を貫いて、人道支援などで、各国と連携して、問題の根を


絶やすようにしていければと思います。