安倍総理が、消費税を10%にする増税を先送りするなどのために、年内に


衆議院解散・総選挙を視野に入れ始めた、ということで、永田町には解散風が


猛烈に吹き、与野党ともに選挙準備に入った、と報じられています。外遊前の


総理と会談した、公明党の山口代表が、選挙準備を指示した、ということが、


最も有力な論拠になっているようです。なぜ、今、選挙なのか。年末の解散・


総選挙は、来年度予算の編成を一時ストップすることになります。また、この


臨時国会には、地方創生のための「まち・ひと・しごと創生法案」、女性の活躍


のための「女性活躍推進法案」など、安倍政権が目玉としている法案がかかって


います。その成立もはからずに解散して、よいのでしょうか。最高裁から違憲状態


と指摘されている選挙制度も、改正に手がつけられていません。なぜ、今、解散


かというと、政権与党にとって、年内が有利だから、という党利党略としか


見えません。消費増税は、民主・自民・公明の3党合意によって、次の世代への


借金のつけまわしを少しでも減らし、社会保障を維持し、子育て支援などを拡充


するために決めたものです。7~9月の国内総生産(GDP)速報値が、どうもよく


ないようで、消費増税をしたくない、その理由として、アベノミクスが失敗したと


指摘されないように。また、来年になると、原発再稼働や、集団的自衛権の


法整備など、世論の反発が強くなるので、その前に。野党が選挙準備が整わない


うちに。など、自分勝手な理由ばかりです。総選挙をすれば、600億円かかると


いわれています。まだ任期を半分残しているのに、解散・総選挙をする、というなら


国民が納得できる説明が必要です。