政府の産業力競争会議で、22日から、労働規制を緩和して、労働時間に
かかわらず、賃金が同じ働き方を一般社員に広げる議論を始めました。
働き手の同意が条件ですが、決められた労働時間以上に働いても「残業代
ゼロ」になる恐れがあります。厚生労働省が、働く人の立場は弱いと、慎重な
考えを示しているのは、当然のことだと思います。これだけ、子育てや介護と
仕事が両立するようにワークライフバランスが必要な時に、長時間労働に
なりかねず、逆行しています。これは、会議の民間議員から、労働時間ではなく、
成果をもとに賃金を支払う仕組みが提案されたことから、ということです。安部
総理も、会議の最後に、「成果で評価される新たな仕組みを検討してほしい」と
指示をしています。
残業代や深夜、休日労働への割増賃金の支払いなどの労働時間規制を適用
しない「ホワイトカラー・エグゼンプション」の導入については、第一次安部政権でも
導入を図りましたが、反対が強く見送られています。成果で評価といえば、聞こえは
いいですが、日本では、どういう仕事がどれだけできれば、こういう評価というものが
なく、人間関係など見えない部分が評価にからむことが多く、労使の力の差の中で、
公正な評価が行われることは、現状では難しいと思います。1日8時間、週40時間
と定められている労働基準法を超える場合は、残業代を払わなければならない、
という規制が、長時間労働の歯止めになっている現在、それをなくせば、労使ともに
パッピーとはいかないと、労働問題を解説し、議員として大臣として、労働問題に
取り組んできた立場から、強く考えます。
昼間は17度まで気温が上がりましたが、朝の最低気温は-2.8度。大雪の時に
屋根から落ちた雪が、まだ腰の高さほどあります。