特定秘密保護法案への危惧は、以前にも書きましたが、来週にも、与党が
衆議院での採決をねらっているため、各地で、反対の集会などが開かれて
います。昨日は、東京の日比谷野外音楽堂で、市民グループ、学者、労働
組合などが呼び掛けて開かれ、1万人が集まったということです。長野でも、
長野市、上田市で反対集会が開かれ、明日には松本でも開かれます。また、
ジャーナリストや、めったにこうした行動はとらないという海外の団体からも
懸念が表明されています。これだけ多くの人たちが反対し、野党がこぞって
拙速だと批判しているのに、巨大政権与党は、なぜ急ぐのでしょうか。
特定秘密を保護する必要があると思います。ただ、この法案は、恣意的に
運用される懸念が全く払拭できていません。少なくとも、しっかりした第三者
機関によるチェックが必要ですし、秘密の定義をはっきりすること、知る権利
の尊重、情報公開などが確保されることが必要です。野党の中で、みんなの
党、日本維新の会が、与党にすりより、内容は確保されていないのに、修正
に合意したことは、理解できません。党内の事情などがあるといわれています
が、対抗する野党として支持した選挙民には、どう説明するのでしょうか。巨大
与党に対して、一歩でも改善した法案にすることは、わかりますが、みんなの
党が合意した、総理が第三者としてチェックする、ということは、あり得ないこと
だと思います。民主党は、対案の提示に時間がかかりすぎたとは思いますが、
必要な論点があげられているので、修正の議論が進むことを願っています。
政府与党は、根幹に触れるので、譲る気はない、といわれていますが。
情報が公開されて、判断の材料になることは、民主主義の根幹です。拙速では
なく、多くの人達の理解が得られるように、政権与党が、もっと努力することを
強く望みます。