マナーセミナーの中で、クレーム対応についての言葉。
「クレームはチャンス」
飼主さんは、不満があっても言わない事の方が多い。
一人の飼主さんが持つ不満の後ろには、
300人の不満を持つ飼主さんがいる。
これを、ハインリッヒの法則と言う。
自分でも、そうだと思う。
不満があっても直ぐに言う事は少ないかな。
そのくせ、後で文句言ったりしているし。
その辺は日本人だからか?
クレームはまた、ポイントカード論でもあると言う。
日ごろの不満が溜まって、一杯になった時にクレームにつながる。
確かに、もう我慢できないって時に、クレームを言うのかな。
もっと早く、不満があったら、その場で言えば良いのだけれど、
なかなか言えなかったりするからな。
でも、言わないで、自分の中で悶々としているのは、
精神衛生上も良くないし。
クレームの一番は接遇についてだと言う。
コミュニケーション不足から起こると言う事。
分かっているだろう、とか、
当たり前じゃん、と言わないで、丁寧に説明する事が大事。
これはどの仕事でも同じ事だな。
特に、この仕事は、飼主さん個人直接ではなく、
飼っている動物が対象。
でも、病気について、治療について、分かってもらう対象は飼主さん。
そこが難しい所だ。
分かってもらう為には言葉で説明する訳だが、
その説明の仕方が悪いと、診断に不審を持たれたり、
治療を継続してくれなかったりするから。
そこでクレームが出た場合、
接遇改善のキーポイントになる大切な情報と思えば良い。
そう思えば、今より良い方向(環境)に近づける可能性がある。
クレームは嫌なものだが、逆に「声のないクレーム」の方が恐い。
不満(問題)を指摘してくれなければ、スタッフは気づかず、
その不満は解決されないまま。
不満を残したまま、その飼主さんは2度と足を踏み入れず、
同じ不満を持った飼主さんが増え続ける事になる。
クレームは、期待の裏返し。
期待が大きければ、その対応が期待に反して小さければ不満が出る。
期待してもらえる病院でありたいし、
良くなる為の貴重なヒントを頂いたと考え、
感謝の気持ちで、真摯に対応する事が大事。
なかなか難しい心の持ち方ではある。