朔子とタカシのひと夏の成長物語。
(服装や過ごし方は)どこにでもいそうな、でも(感受性や時折見せる大胆さは)どこにもいなさそうな女の子を二階堂ふみが好演。
彼女が媒体となって様々な男女の内面が映しだされる。

もうひとりの主役はタカシ。
思春期のこちらはどこにもいそうな男の子。
流れに身をまかせてくすぶっていたけど、最後の最後にささやかな抵抗をみせる彼に頼もしさを感じました。
うじうじと悩みながらも筋のとおったおとなのオトコになりそう。

そして青春映画といえば線路。やはり青春には、どこまでも続く線路はよく似合いますね。

この映画に登場する男たちは、どーしようもなく優柔不断で、かっこつけで、自分に都合がよくて。
そんな男たちをどでかい包容力で包み込む寛大な女たち。
脚本、監督の深田晃司氏は、理想の女をいろんな形で描きたかったのかなー。