講演内容④
古民家の再活用~4つの方法
①現地再生。その場で直す。暗い、寒い、使いづらい。古民家にある三つの問題を現地で直します。良いところは残して、水回りなど使いづらいところ、断熱、耐震など構造的な部分も直します。
②移築再生。これは北海道開拓の村(札幌市厚別区)などにあるパターンです。移築するので、一番、手間がかかるかもしれません。開拓の村では、茅葺きを直すのに5千万くらいかかるといいます。本州に行くと自分たちで直しており、そんなに難しくない。(開拓の村は)少し高すぎるかなと思います。ただ、北海道の場合、技術者がいないので、道外から連れてこないとならないという面があると思います。
③部分再生。ニシン番屋など広くて寒い建物に対して、居間と寝室だけを直すような再生の仕方です。
④古材(こざい)の再利用。古材は固くて丈夫です。古材は古いから弱いと思う人もいるかもしれません。
ところが、木材だけは年を経ることで強くなります。
100年で、新材のときより1.1~1.2倍くらいになる。古いから弱くてだめ―というわけではありません。
実際、古民家や木の住宅は100年、200年も残っている。法隆寺は1400年経っても建っていますね。もちろんメンテナンスはしていますが、なぜ法隆寺の五重塔が1400年も持っているか?
それは水回りがないからです。水回りがあるとやはり腐ります。古民家は、「田」の字に建てられているのが特徴です。
しかし、トイレなどの水回りは(田の字の)横に付く形で置かれる。大工さんは経験上、木は腐るということを知っているので、水回りを離して建てているのです。
未来の子供達の為に!
北海道のグリーン建築(循環型建築社会)応援よろしくお願いします。
1、新しい建築をするにあたり、全てを捨てることなく生かせる資材(伝統資材)を活用する(コザイの活用)
2、新しい建築をするにあたり、将来再使用できる資材を使用する(道産材の活用)
3、使える建築に関しては、出来るだけ長期間使用できる提案を行う(古民家の再活用)
・古民家フォト甲子園(北海道教育委員会・札幌教育委員会後援) 進めています
・古民家の保存活動 進めています
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一般社団法人 北海道古民家再生協会
理事長 江崎 幹夫
011-643-2078
http://www.kominkakyokai.net/
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