雨除けだけじゃない、軒の効果が凄すぎる!軒のススメ! | 銀杏舞う古民家の宿孫九庵~愛媛県宇和島市築230年超古民家宿経営奮闘記~

銀杏舞う古民家の宿孫九庵~愛媛県宇和島市築230年超古民家宿経営奮闘記~

田んぼの中にある築230年超古民家『太宰家』の離れで、一棟貸しの宿『古民家の宿孫九庵』を運営しています。お客様の一生の思い出となる宿になるよう一人で奮闘しています。

 

昨日は、かなり雨が降りましたね。

 

 

熊本地震で被災された多くの地域

でも、大雨が降ったとか・・・

本当に心が痛みます。

 

 

我が家は、江戸時代末期に建てられた

古民家で、築200年以上が経過して

います。

 

 

重機のない時代の木造建築にもかかわ

らず、耐久性がいいのには、それなり

の理由があります。

 

 

この地域は、標高が高い山間部の為、

雨が多い地域として知られています。

 

 

先人が風土にあった家づくりをして

くれているので、かなり雨が降って

も、壁や建具がほとんど濡れません。


 

 

庭に水たまりができるほどの大雨が

降っているのに、軒下の土は濡れて

いません。

 

 

 

 

こちらの画像も同様に軒下の地面は

濡れていません。

 

 

画像を見て分かるように、軒が深い

ので、雨が吹き込んでいないのです。

軒の長さを測ってみると、2400mm

ありました。

 

 

実は、我が家はもともと茅葺きで、

軒の深さは茅葺の厚みなのです。

現在は、葺替えが困難になり、茅の

上にトタンを葺いています。

 

 

この軒の深さの効果は、雨除けだけで

はありません。

 

外壁の保護

日差しの調整

 

家を守るための大切な効果が備わって

いるのです。

 

 

木造住宅においては、軒があるのと

ないのとでは、耐久性が倍以上違って

くると言われています。

 

 

木造住宅は、外壁が木材や塗壁で

出来ているので、軒のない家での

外壁の劣化は、家の耐久性をも左右

すると言われています。

 

 

雨に外壁が濡れて湿ることと、強い

日射に照らされることを繰り返えす

うちに、外壁の劣化がかなり進んで

きます。10年たたないうちに、水が

内部に浸透するようになります。

 

 

現在は、住宅価格や隣地境界の制限、

デザイン性から、軒を短くする家が

増えています。

 

 

我が家ほどの軒が深くなくても、

せめて750~1000mmあれば、雨除

けや日射を遮ることができます。

 

 

200年以上昔に思いを馳せると・・・

 

エアコンも扇風機もない時代に、

夏の強い日射をさえぎり、

心地いい風を招き入れる深い軒。

 

 

軒の効果が凄すぎです!

雨量が多い地域の方は、軒の出がある

家を建ててることをおススメします。

 

 

先人の知恵の深さに今日も感謝ですドキドキ