糖尿病という病名が変更になります。
日本糖尿病学会は、今月7日「糖尿病」という名称の変更を検討する方針を明らかにしました。
理由は、糖尿病という病名に対し、多くの患者さんが不快感を抱いていることなどを踏まえての決断だそうです。

病名というのは、時代と共に変化をしていきます。

今まででも有名なもので

痴呆 → 認知症
早発性痴呆 → 精神分裂病 → 統合失調症
高脂血症 → 脂質異常症
慢性関節リウマチ → 関節リウマチ
精神薄弱 → 知的障害
双極性障害 → 双極症
発達障害 → 自閉スペクトラム症
知的障害 → 知的発達症
注意欠陥多動性障害 → 注意欠如多動症
成人病 → 生活習慣病
らい病 → ハンセン病

などがあります。


御覧の通り、精神疾患に関するものは変更が多いですね。
また差別や偏見の面から、障がいの「害」という文字は、特に変更になっています。

精神分裂病はなぜ統合失調症という病名になったかというと
精神分裂病という名前からは、その人の精神が分裂してしまうような印象を受け、恐ろしい病気に感じます。
この病気は100人に1人がかかるありふれた心の病気で、様々な理由から認知・思考や行動などの精神機能がまとまりにくく(統合するのが難しくる)なっている状態のため、このような病名になりました。

高脂血症は、コレステロールが善玉が高いから言い訳でもなく、悪玉が少ないからよいという訳でもないことが分かったため名称変更になりました。

糖尿病に関して「高血糖病」などとなりそうですが、今後1、2年のうちに新たな病名を提案し日本糖尿病学会とも連携し決定するそうです。

 

他の病気も時代と共に名称が変化していていくのは当然のことですが、病気自体は変更したわけではありません。

病名が変更になっても、私たちも病気と上手く付き合っていかないといけませんね。