壮絶な自爆をした大物政治家 | 衝動記

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自分の心の中の衝動を文字や文章にして表してみました。

本日も簡易投稿です。

週刊新潮にこんな記事がありました。

 

●菅官房長官の「前川個人攻撃」全発言録 オフレコで“彼は異常だよ” https://www.dailyshincho.jp/article/2017/06070559/

 

事の真偽は兎も角、菅官房長官が前川前文部科学事務次官に対して、誹謗中傷に近いことを会見で言ってたのはご承知の通り。

 

前川氏が文部科学事務次官に相応しくない人物だったと思わせたいようです。

 

では、ここで少し話を変えまして、キャリア官僚が事務次官になるにはどうしたらいいのか?

 

内閣官房のHPを見てみましょう。

 

http://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/jinjikyoku/jinji_kanbu_kanri.html

 

人事評価を内閣官房人事局で行い、官房長官の指示の元、適格性審査が行われ、名簿を作成します。

その後、選抜テストが行われ、官房長官と総理大臣、各省庁の任命権者が協議をしてから任命されるという流れです。

 

前川前文部科学事務次官も当然、この流れに沿って事務次官に任命されているはずです。

 

なぜなら、内閣官房の人事局が発足したのは2014年5月。

 

●内閣人事局の誕生で、キャリア官僚たちが大慌て激震! 霞が関 「7月人事」の全情報 実名・顔写真つき http://gendai.ismedia.jp/articles/-/39662

 

この記事によると事務次官は1年で交代だそうです。

理由は簡単で後ろが詰まっているからです。官僚は年次で入省して同じ年で入省した人で事務次官になれるのは一人だけです。

前川氏が事務次官を辞めたのは文部科学省で今年起きた天下り問題の責任を取ってのはずです。

 

何か言いたいのか?

 

簡単です。

 

前川氏を文部科学事務次官にしたプロセスに菅官房長官が関わっているという事です。

 

そういうと「官房長官は忙しいからそんなの内閣官房の官僚任せ」という声が出てくるでしょうが、

 

●内閣人事局の誕生で、キャリア官僚たちが大慌て激震! 霞が関 「7月人事」の全情報 実名・顔写真つき http://gendai.ismedia.jp/articles/-/39662

 

この記事の中で

 

内閣人事局の初代局長ポストをめぐっても、一波乱があった。当初内定していた警察庁出身の杉田和博官房副長官('66年入庁)の人事が直前に撤回され、同じく官房副長官で政務担当の加藤勝信氏(旧大蔵省出身、当選4回)が抜擢されたのだ。

「杉田氏は周囲に『俺がなる』と吹聴していましたから、内定は間違いありません。それをひっくり返したのは、菅義偉官房長官です。官僚トップの杉田氏が霞が関の人事改革を担うのは、印象が悪い。そこで、安倍総理の了承を得た上で、加藤氏の起用を決め、その結果、緒戦から『政治主導』を鮮烈に印象づけることに成功しました」(官邸関係者)

 

とあります。官僚の人事に官房長官が手を突っ込んでるんです。

更に、

 

●菅官房長官の「前川個人攻撃」全発言録 オフレコで“彼は異常だよ” https://www.dailyshincho.jp/article/2017/06070559/

 

ここにも

 

「霞が関の官僚に、今、政治家で一番怖い人は誰かと訊(き)くと、安倍総理でも二階さん(俊博・自民党幹事長)でもなく、口を揃えて菅さんの名前を挙げます」

 と、全国紙の政治部デスクが解説する。

「彼の力の源泉は『人事』です。2014年に内閣人事局が設置され、霞が関の幹部官僚人事は、全てここで決められる制度になりました。この内閣人事局を事実上仕切っているのが、内閣官房のトップである菅さんです。彼はさまざまな省庁の人事に口を出す。現に菅さんがかつて大臣を務めた総務省の事務次官人事は、彼の一言で覆ったと言われています。官僚は皆、菅さんには逆らえません」

 

思いっきり首を突っ込んでいます。

そもそも、内閣官房の人事局は「政治主導」を名目に官僚から人事権を取り上げて、

 

国家公務員が持てる力を最大限に発揮し、政策の質と行政サービスの向上を図る等のため、国家公務員制度の企画・立案や各行政機関の人事管理に関する方針・計画の総合調整など、時代の変化に対応した人事行政を推進」

http://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/jinjikyoku/jinji_kanri.html)より

するために、作られた組織。

政治家が関与しないわけがない。この内閣官房の人事局は安倍内閣の霞が関改革とやらの目玉の一つだったはずです。

ですから、官房長官が人事に口出ししないわけがないし、口出しするのが仕事です。

 

つまり、前川前文部科学事務次官を菅官房長官が悪く言えば言うほど、「私には人を見る目がありません」と宣伝して回っているようなものです。

 

壮絶な自爆です。

 

お疲れ様でした。

 

【お知らせ】

 

6月22日開催です。

●歴史に筋を通す~勝手にしやがれ、天下国家! 

http://ptix.co/2r7AuhG

 

是非ともご参集ください。鋭いトークが聴けます。