統制経済は共産主義? | 衝動記

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自分の心の中の衝動を文字や文章にして表してみました。










表現者 2016年 09 月号 [雑誌]


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とある前職の国会議員が生活保護についてこんなことを書いてました。

https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=1144569022276836&id=100001712463391

今、#zeroで、生活保護をピンハネしている?かもしれない宗教団体を取り上げていた。こんなの生活保護費を現物支給にすれば一撃。
さらに、働かないと働けない。「か」と「け」分けることが根本解決に繋がる。


これに同調した同じ党の元国会議員がシェアした上で付け加えたコメントは

https://www.facebook.com/mio.sugita.5/posts/1025427540888603

おっしゃる通り。現物支給になって困る人いるのかな?パチンコ屋さん?


生活保護に現金ではなく現物支給をした方がいいということだそうです。
しかし、こういう見方はできませんか?

現物支給にすると喜ぶのはワタミみたいに配送のお弁当事業をやってる大企業。
恐らく競争入札になるだろうから、街のお弁当屋さんには手も足も出ない。

現物給与ってフードスタンプの事かな?
あれって機械を店舗に設置しないといけない
そうなるとフードスタンプの機械の設置なんて地元の商店には多額の出費ですから無理ですし、大阪市がやろうとしてた商品券になんてコンビニや大手スーパーしか取り扱ってないです。

個人商店は苦しくなりますね。

そして、現金支給を止めると光熱費とか生活保護者にも臨時の支出が必要になることもあるので、臨時の支出に対して何もできなくなり、地域との繋がりがますます薄くなり、孤独化していく。
孤独化してただ生きてるだけになり、最後は・・・
そうなった時に彼は何というか?

想像つきますよね?
「自己責任だー」


そう言うと責任を取らなくていいから楽なんですよ。
つまり、無責任国家を作りたいんですよ。
その為に政府の権限はできる限り小さくして、民間に任せて政府は国防、外交と法の監視程度に留めておきたい。
後は民間と地方に任せて、地方が潰れても知らん顔。
その時の言い訳も「自己責任だー」で終わり。

こうした国家を作ると国内での競争になって国家というのが分断される可能性も出てくる。

そこまで頭が働かないのでしょう。

もうひとつ言わせて頂くと、二番目にリンクを張った人は本当かどうかは知らんが、「統制経済は共産主義への道」と言うようなことを言ってたらしい。

●『振リ返リ談話』
http://amba.to/2cKgRq5

杉田水脈先生に教へられましたが、民営化しないと共産主義に因る國家統制社會にもなるのです。

ネタ元がバカだからわからんが、本当なら岸信介の経済政策を少しは学んでこい。

●昭和史大論争 統制経済 岸信介の選択 「満州は私の作品」と語った革新官僚の目指したものとは | 文藝春秋SPECIAL - 文藝春秋WEB http://gekkan.bunshun.jp/articles/-/1395

 岸はまずアメリカで経営者資本主義と遭遇し、その強大さに圧倒されている。そして「亜米利加に比べて見ると殆んど我々の今迄考えて居ったこととは桁違いの御話にならない事柄である」と暗澹(あんたん)としてドイツに渡ったのが、「独逸(ドイツ)の化学工業の組織を面の当り見るに及び」「決して日本産業の資源の貧弱ということを憂えるに当らない」と考えるに至ったという(岸信介「産業合理化より統制経済へ」『産業合理化』一九三四年四月)。日本にふさわしいのは「協調的経営者資本主義」だと悟ったというわけである。

 そのドイツで当時行われていたのが「産業合理化」運動であった。岸は、この「産業合理化」運動を「第二の産業革命」と呼ぶべき重大事件とみなした。従来は自由競争の原則が金科玉条とされてきたが、産業合理化とは「協調」を精神としてコストを低下するものである。単なる協調なき自由競争や利益追求による進歩は、産業合理化ではない。資本主義の原則において、「競争」から「協調」への一大転換が起きたのである。

 なお岸は、産業合理化はドイツでは成功したが、アダム・スミス以来の経済自由主義の伝統が強いイギリスにおいてはうまくいかなかったと観察している。岸の眼は、同時代的に、しかもわずかな時間でチャンドラーの研究と同じ結論に達した。

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 岸は、誤解を避けるべく、彼の言う「統制経済」はソ連のような計画経済とは違うと明言している。合理化は強制力ではなく、誘導的手段によって各人の自発的協力を促すようなものであるべきだと考えていたからである。岸の言う統制経済とは、「国民経済というものが有機的の存在として我々に認識せられる限りに於(お)きましては、其国民経済の内部に於ては競争というものは或(ある)種の制限を受けて全体の利益を増進するように凡(すべ)て仕組まれねばならない」というものであった(「産業合理化より統制経済へ」)。これは確かに「計画経済」ではない。むしろ、戦後の西側世界において成立した「混合経済」の先駆と言ってよい。



この程度を知らずして経済を語っていいのでしょうか?
戦後の日本って自由主義経済ではなく混合経済だし、社会保障だって元々はイギリスの保守党が始めたもの。

どのイズムが正解だというのはない。
強いていえば自由主義経済と共産主義的な統制経済は親和性は高い。

それは「人間の知性と理性」に対して過度な信用と信頼をしているという点で親和性が高い。

それに気づかないとイズムによって国は亡ぶ。




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