峠の朝は、冷えていました。

若者は、重い荷を背負いながら
ゆっくりと山道を登ります。

 

「本当に海まで行けるのだろうか」

その不安は、
読者ではなく、
きっと昔の人の本音だったはずです。

 

石見銀山で採れた銀は、
こうして人の背に乗り、
街道を進みました。

 

この物語は、
英雄の話ではありません。

歩いた人の話です。

 

もしあなたがこの若者なら、
一歩を踏み出せますか?