ずっと、先生でした。

38年間、子どもたちの前に立ち、体を動かすことを教えてきました。定年退職してからも、支援員として学校に通っています。ソフトボールでは今もグラウンドに立っています。

「好きなことに夢中になっている」という自覚はありました。

でも、その分だけ後回しにしてきたことがあります。妻や娘との時間。話を聞くこと。約束の時刻を守ること。

そういう、ちいさくて大切なことを、今になって、小説に書きました。

『坂の途中で、もう一度』

主人公は、瀬戸内の坂の町に暮らす66歳の元教師。ソフトボールに注いだ情熱、妻や娘とのすれ違い、思うように動かない体への悔しさを描いた、約4万3千字の物語です。

ChatGPTと対話を重ねて書きました。自分の経験を出発点にしながら、人物名や会話、試合展開には創作を加えています。

書くときに決めたことがあります。

主人公を、立派な人として描きすぎないこと。

家族との距離に自分の責任を感じながらも、寂しさや不満が顔を出す。そういう揺れを残しました。チームの勝利も、エース一人の力ではなく、仲間同士の声や一つ一つのプレーで描いています。家族との関係も、一度の謝罪で解決させず、話を聞く、約束の時刻を守るという行動を重ねる構成にしました。

過去を消すことはできない。

それでも、今日の過ごし方は選び直せる。

そんな静かな希望が、最後に残る一冊になったと思っています。

 

初めて小説を書いて、気づいたことがあります。

自分の人生を「物語」として眺めると、後悔と誇りが同じ場所にある、ということ。

いい教師だったと思う。でも、いい夫だったかどうかは、まだわからない。

その答えを探すために書いた小説です。

仕事や好きなことに夢中になってきた方に、ぜひ読んでいただきたいと思っています。

▼9月23日17:00~9月27日16:59 までは無料で購入できます▼

 

 

 

読んでくださった方の感想、楽しみにしています。