飲食業で働いていた時のエピソード。

人のために尽くす、
組織、チームのために尽くす、

人の間で「尽くす、和す」

そんな中で葛藤したエピソードです。

神社巡りのブログの箸休めにつまんで頂けたらと思います。

------------

「才能は笑顔の奥に」編

------------




「その人の笑顔が見たい時どうしますか?」




スターバックスが日本に上陸し、出店数を増やし始め、それに対抗するようにマクドナルドがマックカフェを始めた頃、


自分もまた某コーヒーチェーン店にいました。

マニュアルが第一、のチェーン店において、

マニュアルにないマニュアル、

というか、
マニュアルのその奥、

特にスタッフ育成においては自分なりのマニュアルを作ろうとしていました。



そんな中で、

自分はどれだけこの子達1人1人のことを分かってあげられてるだろう?

そんなことを感じ始めていました。



そこで自分にルールを決めました。

3ヶ月に1回は、必ず1人30分ミーティングしよう。

そんなミーティングの中で気づかせてもらった話です。


----


で、何の話をしよう?

て、お前みんなのこと知りたいのにお前が話す気でいるの?

何を知りたいの?

どんな風に笑うか?

ミーティングして笑ってくれる?


自問自答しながら決めたルール

初めの25分は、何も決めず、ただ相手が笑いながら話せる環境を作ろう。

残り5分だけ、これから自分がやりたいことを伝えよう。




いざミーティングスタート。

スタートすると、ある程度は想像していたが、まさに十人十色とはこのこと。

自分からよくしゃべる子もいれば、
こちらが質問していく中で波に乗ってくる子、

よく笑う子もいれば、
くすっと上品に笑う子
微笑みレベルながら笑ってくれる子


本当に人それぞれ。

その中で、気がついた1つの共通点。



「人は自分が好きなものの話をする時は、必ず笑う」


ということ。


個人差はあれど、必ず少し頬がゆるむ。


これに気がついてからはミーティングしながら、そこにたどり着くように話をするようになりました。



最近食べて一番おいしかったもの教えて?

ポテトチップス好きなんや、何味が好き?

旅行好きなんや?どこがよかった?

ネコ飼ってるんや?なに飼ってるの?



初めはこんな小さなハードルの質問から、
少しずつ根っこが知りたくなり、


部活してたんや、昔から好きやったん?

小学校の時、何の授業が一番好きやった?



だんだんと人柄が見えてきて
気を許してくれると、


今までで一番感動したことや、
今までで一番頑張ったって思うこと、


その子の才能に繋がることを笑顔で話してくれるようになりました。
自分はその可能性を殺さないよう試行錯誤していくだけでした。



ミーティングが浸透し始めた頃、

スタッフから

「店長、次いつミーティングしてくれるんですか?」
とか
「店長、あのミーティングはただの雑談ですよ!」

そう言いながら、笑ってミーティングの話をしてくれるのを見て、

なんとなく嬉しくなり、笑っている自分がいました。


「人の才能は、その人が笑顔で話す向こう側にある」

自分はそんな気がしています。







※写真は、本文と関係ありません。


1枚目:京都出雲大神宮、恵比寿社裏

2枚目:高御位神宮、狛犬さん