◉「其の鋭を挫(くだ)き、其の粉を解き、其の光を和らげ、其の塵に同す」
人は鋭さを貴ぶが、そんなものは打ち砕いたほうがよい。
また、物事の複雑であることを喜ぶが、そういう状態はむしろ解きほぐしたほうがよい。
きらびやかに光ることを喜ぶが、それはぼかすが良い。
また、塵と同居することを嫌うが、むしろそうした塵のものと溶け合っていく態度こそ望ましい。
いわゆる「和光同塵」で、処世に大切な心がまえである。
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◉「得て貴くすべからず、得て賤しくすべからず」
権力によって与えられたものは、権力によって奪われる。
しかし、完全にできあがった人物になると、
外部の力でその人を貴くすることも、賤しくすることもできない。
官位や爵位などは人から授けられるものであり、
また、人から奪われるものである。
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