「道を為(おさ)むるものは日に損ず」
学問に励むものは、日に日にその知識を増すが、
真の道をおさめるものは、日々その内容が少なくなる。
最も少ないのは一であるが、
一になってくれば惑いということは起こらない。
さらにその一をもなくして無になれば、
不言の教え、無為の政治などいちばん大きな仕事をする。
すなわち、日に損ずることが、じつは最高の理想である。
・・・・・
◉「聖人には常の心なし、百姓(ひゃくせい)の心を以て心と為す」
聖人には、必ずこうしなければならないと固執するところがない。
聖人はただ人民全体の心をもって自分の心とし、
そのおもむくところに従おうとする。
最も民主的な教えである。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240601/20/komeiart/f3/a5/j/o0615080015446169228.jpg?caw=800)