皇海山


ロングトレイルは6月がオススメ!

byカリメロ


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今回は100名山でも難関スポット『皇海山2,144m』群馬県/栃木県です。

群馬県側の登山口が2019年豪雨災害により通行止、以前まで楽に登れていた群馬県側登山口が閉鎖された為、栃木県側からしか登れないこのクラシックルートが全国TOP10に入る最難関コースとなってしまいました😫

群馬県復旧願う⚡️

ちなみに皇海山=すかいさんは誤読から誕生した呼び名らしいですよ、本名はこうがいさん

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☆今回の登山ルート☆

=銀山平駐車場〜庚申山〜鋸山〜皇海山〜六輪半峠周回下山コース=

銀山平駐車場からは以下の二つ

①皇海山頂上へのピストン

②皇海山頂上〜六輪半峠への周回

今回は②を選びました。②の方が緩やかですが距離は相当長くなります


①ピストン

②六林班峠周回コース(距離は長い)


クラシックルート


==駐車場について==

銀山平駐車場は多く駐車できます。もしメインが埋まっていても少し上にもかなりの台数停めれる場所があるので土日祝日でもギリギリ時間でなければ全然大丈夫でしょう。事前チェックの上訪問下さい。今回土曜日でもじゅうぶん余裕ありました。

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結構停めれる

==コースタイムについて==

難関ルートとなってしまった皇海山ですが、標準コースタイムは往復で約12〜14時間。これはあくまで中級者と捉えてた方が良いかもしれません。初級者は途中で休憩も多くなるでしょうし、鎖場の苦戦なども考えられます。また頂上では普段同様のランチ感覚をしてしまいガチ。そうなれば標準コースタイムからは大きく外れ、明るい下山に間に合いません、今の時期は日が長いですが、季節がズレたら遭難リスクありアウトです。なので夏至(日が1番長い日)の月がオススメ、それが毎年6月後半です。

中上級であれば自分のペース&休憩ペースなどは充分判断出来るかと思いますので楽しんでご山行下さい。

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◇登山スタート◇

駐車場を夜半3時過ぎにスタートし、林道を約1時間歩きます。今回びっくりしたのはこの山を登る人達はさすが健脚が多いのか皆さんメチャクチャ足が早い💦どんどん抜かれて追い残されていくばかりです。焦りました😅 見た目だけですが体つき見てても皆ツワモノ風な感じがより一層緊張します😵(こんなペースでないと夕方までに無理なん?)

ただこういう時に他人のペースに合わせ自分を乱してしまう事があります、そこだけは気をつけて自分のコンディションを忠実に守って歩き続けました🚶

(結果これがやっぱり正解💡)このロングでも身体を壊す事なく戻って来れた自分がいました😙


慣れたツワモノが抜き去っていきます


駐車場〜ダラダラ林道を過ぎると本格的登山道入口の『一ノ鳥居』が見えます。ここからが本番、初めてなので緊張します⚡️

でも安心しました、案外緩やかな道ばかり、急登などほぼありません。前評判が悪く、辛くて難しい山の印象でしたが、入山時とても緩やか&穏やかで落ち着いた山行ができるお山でした(暗い中の山行では特にホッとしました)


登山道入口 一の鳥居


緩やか沢沿い道を登って行くと、突然巨大な『鏡岩』が目の前に現れます(この鏡岩、行きは暗いので全く分かりませんでしたが、下山時にじっくり見ると太陽の光を乱反射して様々な方面を照らしているように見えた光景がとても幻想的で不思議な感覚でした✨)


鏡岩


夜中だったのでよくわかりませんでした


その後、夫婦蛙石、仁王門を過ぎ、石段を登りきると『お導きの神』である猿田彦神社の跡地に出ます。この全国的に有名な猿田彦神社、旧神社が消失してしまったため、ご神体は庚申山荘内にお祀りされているそうですよ。庚申山、鋸山、皇海山へと登るためには、猿田彦大神のお導きをいただいて、修験者は登っていたとも言われています。


夫婦蛙石


庚申山の守護神 仁王門


猿田彦神社の跡地


まもなくして、その庚申山荘に着きます。とても立派な建物ですが残念な事に現在建物に不具合が判明し営業停止中です。山荘自体はとても立派です。宿泊施設としてぜひ復活して欲しいです。


ここに猿田彦神社の御神体が眠ってる???


その後南総里見八犬伝の舞台となった『裏見の滝』『一の門』『大胎内』などオーバーハングしてる遺跡のような場所を通りなだらかな山道を歩いていくと庚申山頂上に着きます。


凄い巨岩が登場✨


大迫力!下の登山者と比べて下さい


一の門


大胎々内


眺望のない庚申山頂上

庚申山頂上での展望は望めませんが、5分ほど進むと『展望地』に着き眺望に感動します✨ ここでは、『日光白根山』『会津駒ケ岳』『至仏山』『上州武尊岳』などの名山を見渡せる絶景が広がります。『皇海山』ってあれなのかっ!と感じると共に、みんなが揃って発する一言『皇海山ってまだあんなに先なの〜〜〜泣😭』(笑)

『鋸山』を越えてようやく我々の目指す場所があります⛰️


中央に皇海山(まだあんなに遠いの💧)


日光白根山


男体山


鋸山(この先に皇海山があります)


そしてこの鋸山が皇海山への登竜門&最難関である『鎖場地獄』 とても急で長い鎖とロープ、ハシゴなど初心者は怖気づく連続なのです。不慣れな方は最初の下りにかなり勇気がいるでしょう。しかしここをクリアできなければ目指す皇海山へは到達できません⚡️

ヘルメットとグローブそしてメンタルをしっかり準備して臨みましょう(^^)


第一の鎖場

凄い壁面

落ちないよう渡ります

45度はあるんじゃない?

急斜面でした💦

ここも急坂


鎖場地獄をクリアしたらあとはこっちのもんです。最後の急登はラスボスと闘ってる感覚で登って行きましょう。気付けば皇海山のテッペン!びっくりするくらい眺望の無い頂上です(笑)ホントびっくりします😵眺望全くないんです(笑)


鋸山では絶景を楽しみましょう!

ラスボス皇海山

皇海山に着きました!

皇海山の頂上は眺望ナシ


確かにシンドイですよ!

でも・・・必ず達成感はあります!✨

・この難関コースをクリアした達成感✨

・ドラクエをクリアした感覚⚔️

・何度も挑戦しているあのツワモノ達たちと並んだ自分🏃‍♂️

味わって欲しいな・・・

後悔しませんから(^。^)


☆総評☆

暑い季節水分には十分配慮してください→僕が登下山だけで必要だった水は約3Lでした(下の方には沢水も豊富にあるので浄水器あればホボ持参不要かもしれません)


オススメ浄水器


皇海山は周りから多々聞く『辛い山』『シンドイ山』『2度と行きたくない山』の声ばかり。でも僕はそうは思いませんでした。距離はとても長いものの、沢道、巨大な岩場群、鎖場、歴史観、眺望、様々な顔を見せてくれて『飽きさせない山』としてとても面白かったです☺️

確かにシンドイですよ!長距離シンドイけどね!でも下山した頃には心地よい疲れというか、心満たされる疲れで、満足感の方が上回った山行でした✨


ひとつだけ苦言を呈するならば下山の六林班峠への周回コースは正直キツイ😓あれは要りません。藪漕ぎ地獄と巻道林道の長いこと長いこと💦林道距離がむちゃくちゃ長過ぎて山行を楽しむどころじゃないくらい全然面白くないコースでした(>_<)タイパ悪く足痛めるだけかもって思います・・・また藪漕ぎには付き物のダニには気をつけて下さい。距離と時間のバランス取る場合にはピストン戻りをオススメします。


胸まである藪漕ぎをひたすら歩く

六林班峠

長い巻道林道


今回珍しく、心地よい疲れが良い思い出へと変わった優良山行でした。もし今後初めて皇海山挑戦される方は、ぜひ僕よりもたくさん歴史&情報を集めてから行ってみて下さい!楽しめるかと思います。


そしてきっと六林班コース要らない!って思うかもしれません(笑)


皇海山クラシックルートを行った人なら分かります。『シンドイ山』ではなく『ツワモノたちが愛する山』だと感じるから・・・


お疲れ山でしたm(_ _)m