カフェ・ネクストドア【名店霧笛楼のカレー】2018カレー466軒671食目
2018.12.8
Pen 2017 No.434 365日カレー天国 掲載
■横濱フランスカレー ¥1,350
■霧笛楼チキンカレー雑炊 ¥900
- 元町通の繁華街の裏手に白亜の洋館がある。
1階は品のよいフレンチレストラン、2階は結納や特別な接待などの舞台に用いられる特別な個室のフレンチ料亭と謳われる。その横に併設されたケーキ屋さんの喫茶室がカフェ・ネクストドアだ。
- 誉れ高き横浜を代表するフレンチレストランの味、霧笛楼のカレー2種のメニューをリーズナブルに提供する。
それぞれ限定20食。店内の規模から察するにランチの客が一巡あまりで売り切れということになる。
- 横濱フランスカレーは、皿の真ん中に牛蒡の炊き込みご飯が盛られており、その周囲にじゃがいものポタージュが敷かれている。
その炊き込みご飯に牛蒡は見つからないのだけど、食べれば牛蒡の香る落ちついた味わいのご飯だ。実に品がいい。白いご飯と黄白色のソースに囲まれて、上品すぎる。そして、別盛りで和牛バラ肉のカレーがその脇で待ち構える。
白色と乳白色の品格を別盛りカレーで汚すあたりが感性を刺激してくれる(笑)
- この牛バラ肉のカレーが猛烈に美味しい。欧風カレーたるものはこういう風に仕上げて欲しいと感じる一つのお手本と言えるのかもしれない。牛バラ肉の質が実によくて旨みとろみが全面的に美味しいという言葉に変換されてしまう。その深さがたまらない。
- 連れが軽い方がいいと言って、霧笛楼チキンカレー雑炊を注文したので少し分けてもらった。
これは雑炊の雑炊たる旨みと卵との絡みが大変よくて、そこに意外にクローブの香るカレーらしいカレー感をそっと支えるように活躍してくれる。素晴らしいバランスだ。
- 食後にルージュルージュとコーヒーを注文したのだけど、ルージュルージュは見るからに美しい表面の輝きと食べれば内側で層をなす姿も美しい。
フランボワーズムースのフルーティーな酸味とマンゴークリームの濃い果物感とがザクッとしたクッキー生地に混ざってポップに弾ける。
さまざまな美味しさが凝縮された一品だった。
コーヒーがまた高級店ならではの隙のないしっかりした酸味とコク、そして香り。最後までとことん楽しませてくれた。