世界はロシアのウクライナ軍事侵攻に揺れ動いている。

先月24日に始まって、もう1週間以上過ぎた。TVに映される爆撃の痕は見るに堪えない。

死者も何百人出ていることか。

先日開かれた国連総会緊急特別会合でウクライナの国連大使が演説前に読み上げたのは

亡くなったロシア兵のスマホに残された母とのやりとりだった。

 

  母:なぜ、返信が遅いのですか? 本当に演習なのですか?

  兵士:ママ、僕はウクライナにいます。本物の戦争が起きていて怖いです。

     僕は全ての街で市民に向けて爆撃を行いました。

     私達は歓迎されると聞かされましたが、「ファシスト」と呼ばれとても辛いです。

 

ミサイルの爆撃音とその着弾は明らかだからそれに携わっていたのだろう。

兵士は戦闘員でもない市民に爆撃しても正当化する上司の嘘の言葉を信じた。

それは裏切られ、そして亡くなった。 ロシア側の戦死者は600人を数えるそうだ。

これが作り話であったとしても、真実は同じようなものだろう。 

戦争の駒にされる前線の兵士はどの時代でも似たようなものだ。

でも、これを聞いた時、現代なら戦争犯罪に問われるんじゃない?

だって、無差別だもんね。 プーチンはそうじゃないって言い訳してるけど。

と思ったけど、最近、誤射して無関係の一般市民が死んでも罰せられたって聞かない。

遺族が訴えるのも証明するのも大変だから泣き寝入りなのかなぁ? 誤射は別なの?

 

プーチンはロシア内の報道の自由言論の自由を封じ、あらゆるSNSの接続を遮断した。

ロシアは情報の陸の孤島だ。人々が接するのは国営放送のみだという。

今の時代にこんな暴挙が・・・って、中国も同じような事を国内でやっているから驚かない?

世界は科学技術面では素晴らしい進化をしているけれど、

人の心はそれほど進化していないのか? 

あらゆる段階で権力欲が平和の邪魔をしている。 

ただ、平和を願うだけでは平和はやってこない。 そこに知恵がないと・・・策がないと・・・

ウクライナについて殆ど知らなかったが、紛争の種は既に多くあったようだ。

解決が簡単ではないからこうなったのだろうが、紛争の芽は小さいうちに摘むということは

何に於いても鉄則なんだなぁと思い知らされる。 ホンッットに面倒なんだけどね。

 

いろいろな人がプーチンは破滅に向かっているというけれど、

それまでにどれ程の人々が家を追われ困窮し、爆弾で銃弾で倒れるのか

周辺への避難民は150万人を超えて、避難ルートが確保されたらドット増える見込み。

ロシア兵による略奪も報告されているし、恐ろしいばかりだ。

 

私は被爆者二世だ。 被爆者手帳は使ったことがないから健康でいる。

被爆者だった父は原爆のことを殆ど語らなかった。

人生に余裕のできた晩年に、原爆を受けたその瞬間のことを、

どうやって助かったかを話してくれたりした。

が、手の甲に出来た出来物?(骨が増殖する)は削っても削っても出てくるんだ、

と話してくれた時は、それ迄気付かなかった私をビックリさせた。

それは福島の事故で色々知識が増えて、放射能は何て長い間悪さをするんだってこと。

父の手はケロイドだらけだったけど見慣れていたので特別の事とは思わなかったし、

それ程の影響は無くてラッキーだったなと思っていたから。

人は逃れようのない苦しみは言いたくないものなんだよね。

 

だけど、父の書斎には資料はあったから、その悲惨さを知るようになってから、

ずっと思っていたことは 

時の指導者はなぜ国土が焦土となるまで降参しなかったのか? 

「一億玉砕」なんて士気を高めるためには言うかもしれないが、

本当の指導者なら勝てないと見込んだら早くに終わらせるべきだったのに、ということ。

私の父は奇跡的に助かって私が生まれたけど、犠牲者は余りにも悲惨に死んでいった。

日本全国の大都市が焼け野原になったあの戦争を決して忘れてはいけない。

 

ウクライナ危機はこうなった以上、プーチンを追い詰めなければ解決しないのだろう、

と思えて来て 戦闘はどれだけ続くのか 美しかった街がどれだけ破壊されるのか

難民になった人々は・・・と憂うる日々。