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「<福島>で未曽有の<大事故>を起こした東京電力が、別の原発を動かすことを認めるか。新潟の新知事は任期中に、重い判断を迫られる可能性が高い。住民の安全確保や不安の解消を最優先とし、主体的に対処する姿勢を貫けるかが問われる。新潟県知事選で、与党の支援を受けた<花角英世>氏が初当選した。野党5党が推した<池田千賀子>氏との接戦を制した。選挙戦では、東電が再稼働を目指す柏崎刈羽原発への対応が注目された。花角氏は池田氏と同様、再稼働に慎重な姿勢を示した」と「朝日」社説(6月14日)――。

「自民、公明両党は原発回帰の政策を進めているが、選挙戦では前面に出ず、再稼働問題や安倍政権批判の争点化を避ける戦術をとった。与党は知事選の結果を政権への追い風と受け止めているようだが、花角氏を選んだ民意は多様だ。奢らず、丁寧な政権運営に努めねばならない。一方、再稼働への事実上の『同意権』を持つ新知事にまず求められるのは、選挙での<公約>を実行することだ。花角氏は、前知事が進めた東電福島第一原発事故の原因や影響、事故時の避難方法に関する<検証>を引き継ぐと訴えた。

検証結果をもとに再稼働の是非を判断する際、改めて知事選などで県民に信を問う考えも示した。新潟県では原発への不安が強い。朝日新聞が選挙中に行った世論調査では、再稼働反対が賛成の2倍以上となった。出口調査によると、花角氏は再稼働賛成派に加え、反対派からも一定の支持を得た。多くの県民の声を重く受け止め、検証作業を徹底することは、当然の責務である。再稼働に関して県がさらに考えるべき課題は多い。柏崎刈羽の周辺には豪雪地帯があり、実際に機能する<避難>体制を整えるのは難しい」(読売)――。

「東電社内で安全確保の意識や体制がどこまで改善されたかについても、国任せにせず、地元の視点でチェックする必要がある。福島の事故以降、新潟県は原発の安全について独自の取り組みを続けてきた。東電の『炉心溶融隠し』をあぶり出し、自治体の避難計画づくりで国の関与の不十分さに光を当てたのも、その成果だ。

政権与党に支えられた新知事に対しては今後、再稼働を急ぎたい政府や東電などからさまざまな働きかけもあるだろう。それでも、独立した立ち位置で判断し、問題点を正す姿勢を保てるか。花角氏は、県民の視線が注がれていることを忘れてはならない」(読売)…。

「新潟県新知事。原発再稼働を冷静に議論せよ」と「読売」社説(6月14日)――。「原子力発電所の再稼働について、冷静に議論するきっかけとしたい。新潟県知事選で自民、公明両党が支持した花角英世氏が、立憲民主党など野党5党推薦の池田千賀子氏らを破り、初当選した。新潟では近年、知事選や国政選挙で与党の苦戦が続いた。昨年の衆院選では、6小選挙区のうち4選挙区で野党系が勝利した。

自公両党は今回、『県民党』を標榜する花角氏に対して表立った応援を控え、支持組織や団体の引き締めに力を割いた。組織力を生かしたことが勝因。与野党対決の構図となった知事選を制し、支持率低下の安倍内閣は窮地を脱したとの見方も…。新潟では原発に批判的な知事が続き、東京電力柏崎刈羽原発の再稼働の見通しは立っていない。柏崎刈羽の6、7号機を巡っては原子力規制委員会が昨年、安全審査への合格を示す審査書を決定した」(読売)。

「再稼働の是非は、専門的、技術的見地から判断すべきである。地方選挙で政治的な争点とすることはなじまない。花角氏は、東電福島第一原発事故の新潟県による検証が終わるまで、柏崎刈羽の再稼働の是非を決めない方針を示した。拙速な判断を避け、再稼働問題を争点にしなかったのは理解できる。知事には本来、再稼働に関する法的権限はない。花角氏の役割は県民の代表として政府や東電に注文をつけつつ、不安の軽減に努めることである。

花角氏は、検証終了後に『信を問う』と述べ、出直し知事選の可能性に言及している。原発問題で県民を再び二分するような事態は避ける必要がある。新潟は人口減少が深刻で、経済の低迷も指摘されている。花角氏は、観光振興や交通網整備、次世代自動車産業の支援などで雇用を確保すると訴えた。国土交通省出身の官僚で、新潟県副知事も務めた経験を生かし、政府と連携して施策を推進することが求められる」(読売)…。

「危険性を訴え続けて40年、<不屈の研究者>が警告する原発の恐怖」――。小出裕章は京都大学原子炉研究所<助教>!「私はかつて原子力に夢を持ち、研究に足を踏み入れた人間です。でも、原子力のことを学んで、その危険性を知り、自分の考え方を180度変えました。原子力のメリットは電気を起こすこと。しかし、メリットよりもリスクの方が大きいのです。しかも、私たちは原子力以外にエネルギーを得る選択肢をたくさんもっています」(小出裕章「原発のウソ」扶桑社新書の<帯>の言葉)――。

「大量の二酸化炭素を出す原子力産業」――。意外や意外!原発は「二酸化炭素」の<大量放出>の上に、産業として成立している。原発が出すのは「死の灰」だけではない。実は「二酸化炭素(CO²)」も出す。しかも<大量>に――。げっ!これが「原発のウソ」!

「地球温暖化防止が叫ばれるようになって以来、政府や電力会社は『原子力は二酸化炭素を出さず環境にやさしい』『地球温暖化防止のために原子力は絶対に必要』と宣伝してきました」(小出裕章「原発のウソ」・113頁)…。<原発>再稼働!これが<電力>企業の<悲願>!「高収益」を維持、企業価値<株価>を上げたい。安倍一強もこれが悲願!でも「原発は安くもクリーンでも安全でもない。原発が無くても電力は不足しない」(小出裕章)――。
(平成30年6月16日)