F1イギリスGP 2024 | 米の心

米の心

野球にサッカー、NBA、F1とスポーツ全般から、西洋や江戸、日本の歴史、経済、文化、社会や科学、時勢ネタその他種々雑多をただただとりとめもなくぼやくブログです。

週末に行われたF1のイギリスGPについて。欧州ツアーの3週連続開催、最後のレースとなります。

ここにきてRB勢の苦戦が続く中、マクラーレンやメルセデスといったところが力強くなってきています。一方で、当初評価の高かったフェラーリについてもちょっと勢いがなくなってきている印象がありますね。フェラーリは速いマシンを用意することはあるのですが、アップデートであんまりうまくない印象がありますね。それによって終盤他のチームとの差がなくなったり、逆に離されたりして、シーズンを通して優勝候補として争うということはあまりない印象があります。この辺り、どのように修正していくのかといったところも気になるところですね。

昨シーズンは、RBのためのシーズンといっても良かったかと思います。フェルスタッペンという強いドライバーが強いマシンに乗ったらどういうシーズンになってしまうのかを示したようなシーズンです。

そのため、フェルスタッペンのファンであったり、ホンダエンジンということで日本人の贔屓目がある人からすれば楽しめたシーズンだったかもしれませんが、単純にレースとして面白いレースがどれほどあったかというと難しかったように思います。フェルスタッペンが苦しめられることもなく、勝っていくわけですから、見ていてトップ争いがないというのは退屈さが出てしまうというわけですね。

まぁ実際はその中で2位争いであったり、アロンソの活躍であったりと見るところはあったわけですが、やはり、トップ目がずっと同じドライバーというのは退屈なところを感じても仕方ないかもしれません。

その意味で言えば、今シーズンの方が見どころは多いかもしれませんね。

前走でのフェルスタッペンとノリスの接触について、ああいうシーンは昨シーズン見ることがありませんでした。開幕当初こそRBはいい出だしであったもののマシンの競争力においてすでに圧倒的な存在ではなく、フェルスタッペンが初めてメルセデス、ハミルトンからチャンピオンをもぎ取った年のように、最速のマシンではないながらもフェルスタッペンの実力でポイントをもぎ取っていくシーンを見ることができています。

ポイントという点で言えばフェルスタッペンがチャンピオンの候補というのは変わらないですが、それでもコースによって強いチームが変わったり、優勝ドライバーが変わったりというこの展開は見ていて楽しいシーズンと言えるのかもしれません。

その意味で言えば、改めて前のレギュレーションの時代のメルセデスの圧倒的な強さというところのすごさを改めて感じるところでもありますね。

レギュレーションの関係で有利な立場であったというのは確かにありましたが、それでもなお、長くメルセデス一強という時代を築き上げました。

フェルスタッペンとRBも昨年、一昨年は確かに独壇場だったかもしれませんが、その前にメルセデスからチャンピオンを奪った年、そして今年についてはそうではありません。来年はレギュレーションは変わらないもののニューウェイも去りますし、開発する余剰が少ないRBにとってはさらに苦しいシーズンになる可能性があります。

そう考えると、レギュレーションのによる有利な立場をずっと維持することそれもどれほどに大変なことかと改めて感じるところです。

まぁRBの場合は、内紛というか、どこか自壊のような形のところもあるように感じますが。

さて、ではそのイギリスGPですが、制覇したのは、ハミルトン。母国グランプリを見事勝利しました。

歴史のあるシルバーストーンですが、コースの特性と開催時期もあって、なかなか難しいレースの一つになりやすい印象があります。難しくさせるのは雨ですね。今のハイテクな予想があっても雨がどれだけいつから降るのかということが必ずしも当たるわけではないですし、コース全体に雨が降るというばかりでもありません。部分的に濡れていたり、様々な状況になるため、非常にタイヤ選択をどうするか、いつ代えるのかといった判断が難しいレースになりがちだからです。

ハミルトンとノリスその勝敗を分けたのもまた、そのピット戦略の差だったといえるでしょう。

日差しが照り始めた39周目、2番手を走行していたハミルトンが先にドライタイヤに変えます。続く40周、トップだったノリスもタイヤ交換をしますが、すでにドライとインターミディエイトの間では2秒近いタイム差があり、ハミルトンがアンダーカットに成功し、そのまま優勝することに成功しました。

色々に言われるハミルトンですがやはりこういうレースでのうまさというのはさすがですね。メルセデスというチームとともに巧者ぶりを感じます。

ノリスについてはここ数レースでいえばもっともマシンとドライバーともに充実しているように感じます。

しかし、このレースではフェルスタッペンにも前に行かれ3位でフィニッシュ、前走ではフェルスタッペンとの接触によりリタイア、少し前のレースでも勝てそうな展開だったところをSCのピットのタイミングを失って優勝のチャンスをものにできなかったレースがあったように感じます。

この辺り、フェルスタッペンやハミルトンはさすがだなと思うとともに、ノリスやマクラーレンに足りないところなのかもしれません。

どれもノーチャンスだったわけではなかった、けれども、ベストな結果にならなかった、一つの判断、一つのタイミングによって失ってしまった、そこをいかに詰めていくか、それができれば、よりノリスはフェルスタッペンのライバルとして強力なドライバーになっていくように感じますね。

歯がゆいところもあるかもしれませんが、ここ数戦の結果からノリスがどう成長していくのか、期待したいところです。

2位でフィニッシュしたフェルスタッペンについてはまぁさすが、強いなと思わざる得ないですね。

4番グリッドスタートであり、表彰台に入れずに終わる可能性も十分にあったように思いますが、その中でコントロールし2位で終えるのはさすがです。これができているからフェルスタッペンはドライバーズランキングのトップにいるんだなというのを感じさせる走りだったように思います。

ラッセルのリタイアなどの影響もあった中で、角田選手については4戦ぶりのポイント獲得となる10位でフィニッシュ。

13番グリッドからのレースでしたので、ポイントを獲得できてフィニッシュとなったのはよかったのではないでしょうか?チームメイトのリカルドの後塵となるレースが続いていましたが、ここにきてまた結果を出すことができました。

ぜひ、この結果を続けて欲しいですね。

今回はハースのヒュルケンベルグが6位でフィニッシュなど素晴らしい結果もありましたが、サインツが5位フィニッシュの一方でルクレールは14位、フェルスタッペンのチームメイトのペレスも17位でフィニッシュなど、上位チームと下位チームの差がなくなってきたのかなとも思わせる結果になりました。

もちろん、シルバーストーンの天候など様々な要因があるため一概に言えるものではないのでこの辺りはまた次戦確かめてみたいところです。

次は中1週でハンガリーGP。ハンガリーベルギーと7月のレースをこなした後はF1の短い夏休みと入ります。

前半の残り2戦、いいレースを期待したいですね。