キングカメハメハ顕彰馬に! | 米の心

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亡くなった後というのが残念ですが、競走馬、種牡馬として活躍したキングカメハメハがついに選ばれることになりました。今回はキングカメハメハとともに無敗で三冠馬となったコントレイルも二年目で顕彰馬に選ばれています。

コントレイルが一年目で取れなかったことについても様々に言われたりしますが、選定する人がどうしてというのは競馬に限らず、野球のGGやB9など様々なところに感じられますね。

キングカメハメハは現役時代は、NHKマイルと東京優駿という変速の二冠を達成。主戦は地方からJRAへと移籍をした安藤勝己騎手ですが、アンカツが適当に乗っても勝てる馬というほどに圧倒的な強さを示した馬でした。

怪我などもあり現役時代は短かったもののマイルから2400までこなせる万能さに、当時日本で流行になりつつあったミスタープロスペクターの血統ということで注目度を浴びました。

ミスプロ系は注目度が高まっていたものの当時はサンデーサイレンス、ブライアンズタイム、トニービンの時代から差し掛かるタイミングでしたので繁殖牝馬は当然その流れが多く、それもあって種牡馬入りした後の期待値も高い馬でした。

初年度から2歳総合リーディングとなり、アパパネの牝馬三冠など距離を飛ばす数多くの活躍した馬を輩出し、ディープインパクトと並び日本の二大種牡馬時代を築き上げるようになります。

ちなみに今回種牡馬としての活躍が評価されての選出であり、これはJRAの顕彰馬史上初だと思われます。

そもそも、顕彰馬の対象となる馬は以下のようになっていました。

競走成績が特に優秀であると認められる馬(原則としてGI競走に格付けされた重賞競走において3勝以上の成績を収めたもの)
競走成績が優秀であって、種牡馬または繁殖牝馬として、その産駒の競走成績が特に優秀であると認められる馬(上記に準ずる成績を収めた馬であって、GI競走において優勝した産駒が種牡馬にあっては5頭以上、繁殖牝馬にあっては2頭以上のもの)
その他、中央競馬の発展に特に貢献があったと認められる馬(国際的に活躍し、中央競馬の評価を高めたもの、又は記録性、話題性、大衆性において中央競馬の発展に特に貢献のあったもの)

しかしこの選び方では対象とならない馬なども出てくるため、時代とともにその選出のやり方が変化をしていっています。

競走馬登録抹消後長い年月を経ている馬を投票対象とする選定方法の見直しが行われ、投票対象が登録抹消から20年以内の馬と制限されることとなり、この条では、テイエムオペラオー、ディープインパクト、ウオッカが選出されています。

キングカメハメハは引退後19年目ですからギリギリですね。

JRA60周年に特例として選出されたことがあり、この条件下ではエルコンドルパサーが選出されています。

ただ、基本的には選定対象馬は3月31日を起算日とし競走馬登録抹消1年以上経過し、20年以内の馬である。現役馬や競走馬登録抹消1年未満の馬、競走馬登録抹消20年を経過した馬は対象外となります。

そのため、種牡馬としての貢献度がいかに高くても、サンデーサイレンスやブライアンズタイムなどは対象となっていません。

まぁ現状としてサンデーサイレンスの日本の競馬界に与えた影響などはあまりにも大きくそのことを考えると、現役時代ではなく、種牡馬として貢献度が非常に大きな馬なども対象になるということはあり売るかなと思いますね。顕彰馬にどれだけの価値があるかはわかりませんが、日本の競馬史においてその存在を称えないというのはおかしいレベルでもありますから。

キンカメの場合は、現役時代がG1を2勝であり、上述の条件で言えば2つ目のものが当たります。

3つ目の条件で顕彰馬となったのは、海外での活躍が評価されたタイキシャトルなどになります。

では、今後キンカメのような選出がどれほどにあるかというとなかなか難しいかもしれないですね。

ハーツクライなどで一体どのような評価になるかになるでしょうか?

種牡馬は入った後にすぐに活躍しないとなかなか難しいところがあります。種付そのものが減りますし、牝馬の質も落ちるからです。長く多くの活躍馬を輩出するためには、絶対数が必要であり、現役時代の成績以上に評価が難しいかもしれません。

日本の場合は前述のように、サンデー系とミスプロ、キンカメの流れの血というのが多いので、相手も限定されやすくなります。

キンカメやディープの時代はまだ、互いの子の世代などがうまくできる場合がありましたが、徐々にその仔の世代となると近親リスクが高まってきます。

そうなると、良馬に互いに恵まれる環境が難しく、より、種牡馬として圧倒的な実績を積むことが簡単ではなくなってくるというわけです。

顕彰馬の選出については色々と疑問を覚えることもありますが、キンカメのような大きな影響を与えた馬はやはり選出されてほしいところですし、選出されてよかったかなと思います。

何をもってどう評価するか、そのあたりは年を経るごとに難しくなってきますし、逆に早いタイミングできちんとどうであるかというところを判断してほしい気もしますね。