今年もセンバツの時期となりました。今年のセンバツからは飛ばないバットの導入、二段モーションokなど様々な変化があり、投手有利な大会になるのではないかという話もある中でどのような名勝負が繰り広げられるのか、非常に楽しみですね。
甲子園は近年金属バットが非常に性能があがり、また選手の体も大きくなったことにより長打が非常に出やすくなっていました。そのため、チームづくりもより打ち勝つ野球をするチームが増えていた印象があります。その中で、昨年は山梨学院が春優勝し、夏は、坊主にしない慶応が優勝するなどといった中で今までとは違う流れというのをどこか感じるようになってきていた印象があります。東北勢などの活躍が目覚ましくなったのも近年の流れでしょうか?
その中で飛ばないバットの導入や二段モーションの解禁が一体どういう影響を与えるのかというところは非常に興味がありますね。
私は細菌になって知ったのですが、二段モーションが禁止されていたのは高校野球だけだったようです。中学や大学ではすでにokだったとのこと。
そのため、二段モーション解禁になってもすぐに選手は対応するのが難しいのではないかとも思っていたのですが、中学などでは認められていたわけですから、そのあたり二段モーションの取り入れというのはスムーズに行われるかもしれませんね。
さて、そんな中行われた、今年のセンバツ高校野球、その開幕カードとなったのが、八戸学院光星と関東第一。開幕カードからの延長戦の激戦となりました。
勝利をしたのは八戸学院光星。正直なところ、流れは何度か関東第一の方に向きかけたのかなと思う展開だったのですが、その度に非常に粘り強さを見せ、延長11回タイブレークの末勝利となりました。
今大会は、ロースコアな展開が予想されるため、延長の試合などはもしかすると増えるかもしれませんね。
では、その開幕カードを振り返って、果たして飛ばないバットの影響があったかどうか。どちらも、今年のチームがどうかはわかりませんが強打の高校という印象の強いところですね。
八戸学院光星は9回まででヒット6本、タイブレークとなった11回までで、8本となっています。その内長打はなし。複数安打を記録したのは、7回と、11回のみとなっています。
そのアウトの内訳を見てみると、三振が7、内野ゴロが8(うち併殺が1)、内野フライが1、外野フライが11、犠飛が1、犠打が4となっています。
一方の関東第一の方は、9回までにヒットが9本出ていたものの、タイブレークの延長では惜しくもヒットを出すことができませんでした。長打は1本。
アウトの内訳をみると、こちらも三振が7、内野ゴロが13(内併殺が1)、内野フライ3、外野フライ6、犠打1、走塁盗塁死が2となっています。
こうしてみてみると、確かに長打というのはほとんど出なかったというのがわかります。試合を見ていても、外野の頭を超えるみたいなシーンはほとんどなく、ヒットも内野安打か外野手の前に転がっていくヒットというのが多かったですね。打球角度が高いシーンそのものがあまりなかったという印象です。
投手のタイプによるところもありますが、関東第一は内野ゴロが13と非常にゴロアウトが多いという結果になりました。
ちなみにこの試合両チーム共守備のミスがあり、エラーが2つずつ記録されています。
ボールが飛ばず、ゴロが多い試合ということになると、やはり守備の乱れがあるかどうかというのは一つ大きな鍵になるのではないでしょうか?
関東第一は9回までに9本ヒットを打っていますから、ヒットが全然でないという印象はあまりありませんでしたが、ヒットが出るしても単打が多かったので、その意味ではヒットが出ている割にはあまり脅威があったかといえばそうではなかったように思います。実際、ヒットが9、四球が5あったにも関わらず、9回までで2点しか取れていません。
出塁率と点の相関性は高いですが、出塁率からすると三点目が欲しかった関東第一という印象を受けます。
ヒットが出にくい分テンポのいい試合展開になるかとも思いましたが、結果からすればタイブレークにもなったので、それほど早くに試合が終わるということにはなりませんでした。この辺り他の試合がどういう流れになるのか注目したいところですね。
2試合目は、星稜と21世紀枠の田辺の試合となりました。野球熱の熱い近畿、和歌山の高校であるとはいえ、21世紀枠と名門星稜の試合となったわけですが、その分、この試合も飛ばないバットなどの影響がどうでるかという点では一つの指標になる試合とも言えるかもしれません。
この試合勝利したのは星稜でした。田辺はちょっと守備の乱れなどが勿体無かったですね。2回の失点のシーンも悪送球がらみでしたし、4回の追加点のシーンもファンブルしているところにといった形でした。守備の乱れがなければこの試合どうなっていたかわからなかっただけに勿体無かったように思います。
2試合目は星稜がヒット8本、そのうち長打1本でしたが、9回の3連打が決めてとなりました。一方の田辺はヒットは6本しかありませんでしたが、長打が2本は素晴らしかったですね。9回の長打については点につなげて欲しかったです。
この試合は両チーム共四死球をあまり与えない展開となり、その中での4-2というのは限られたチャンスをしっかりと点につなげることができたからというのは大きかったのかなと思います。
9回星稜が追加点を挙げるまでは、2試合連続の延長タイブレークになのるのかとすら思う、非常にどちらが勝ってもおかしくない好ゲームとなりました。
この辺り21世紀枠はいらないんじゃね?みたいなことも言われることも少なくなかっただけに、しっかりとした試合になったという点でやはり飛ばないバットの影響はあったのかと思います。
芯で取られないと飛ばないため、強豪でも長打を連発することができず、結果、ロースコアのゲームになりやすい分、21世紀枠に選ばれるようなチームでもいい試合がでできるといった感じでしょうか?
最も、敗因の一つは守備の乱れなどであったことを考えるとやはり、そのあたりチームがどこまで徹底的に鍛え上げられているかといった点は出たのかと思います。
この辺り21世紀枠のチームでも油断ができない大会となりそうで、この辺りなかなか先が読みにくい展開になっていくかもしれません。
第3試合については、今回私は見ることができなかったので、詳細についてはなしということで。
最初の2試合をみただけでも印象で言えばやはり、長打があまり出ない傾向、投手戦の流れというのは見て取れました。
それだけに四死球などでの出塁をどう得点に生かすか、守備などのミスをいかにしないかといった基礎基本の徹底というのがやはり重要となってきそうな気がしますね。
飛ばないバット、限られたチャンスという中で選手も、得点が欲しいシーンで、一発大きいのを狙ってフルスイングをしていくというよりは、どうにかして出塁してやろうというバッティングをする選手も多かった印象があります。この辺りは飛ばないバットによる変化といってもいいのかなと思います。
いよいよ開幕となったセンバツ甲子園、これからも素晴らししいゲームを期待したいですね。