宮城野親方2階級降格 | 米の心

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元横綱白鵬の宮城野親方が2階級降格と減俸処分となったようです。これにより、宮城野部屋は玉垣親方が師匠代行を務めるとのこと。このまま降格処分なのかほとぼりが冷めるとまた親方に復帰できるのかはわかりませんが、なかなか重い処分を下したことになるようです。

宮城野親方が処分となったのは、部屋の北青鵬による暴力などに対しての、監督不行き届きとその事実を知りながらの黙認、隠蔽などをしていたことを悪質と判断したからでしょうか。

実際口止めなども周囲にしていたようであり、暴力行為を止めることではなく隠すことを選んだというのは重くみられたのだと思います。

元横綱として長く活躍した宮城野親方ですが、現役時代からその勝てばいいというスタンスに対しては厳しい見方をされていました。今回の弟子の暴力にしても、強ければいいという考え方が元としてはあったのかもしれません。まぁ、ただそもそも相撲業界というのはそれほどクリーンな世界ではなく、これはモンゴル人だからだとか、白鵬だからという話なのかはわからないところもあるような気がしますね。もともと弟子入りして縦社会の伝統文化な世界ですから、白鵬の部屋以外にも近年暴力問題、パワハラ、いじめなどといった話は聞こえてくる話です。

そういうものはある程度ある世界とは言えるのかもしれませんが、それを隠蔽しようとしたというのがどうしても印象の悪さ、悪手になってしまったのかなと思います。それこそ、知らぬ存ぜぬを突き通した場合であれば、明確な証拠がないのであれば降格処分までにはならなかったかもしれません。

白鵬に限らず、という形で伝統文化である相撲の世界の厳しさというのがあるかと思いますが、それもあって、近年入門志願者数というのは減少傾向にありました。

その中で、問題沙汰も続く中での見せしめというのはある程度必要だったのかと思います。宮城野親方に重い処分をしたことで、相撲界はそういうイメージを排除したかったという思いはあるのかと思います。

一方で、宮城野部屋は伝統のある部屋でありますし、白鵬など数々の関取を輩出した名門でもあります。そして白鵬になってからも、勢いや力を感じる部屋の一つかと思います。

実際22年の8月に所属力士数が増加したために部屋が手狭になり、移転しています。

新たに入門する力士が減っていると言われる中で関取が18人いるというのは人気の部屋なのではないかなと思います。

若手では落合の名前で最速で十両となった伯桜鵬哲也などの活躍が目覚ましく、白鵬の強さを慕ってなのか、白鵬のスカウトがうまいのか若手が多いのも特徴の一つのように思います。

現在現役の力士は599名と600を切っている状態となっています。(ちなみに部屋の数は44)なので、平均すれば1部屋あたり13人前後ということになりますから、18名の宮城野部屋はやはり新規での入門者数が多い部屋、人気の部屋ということになります。

それだけに、宮城野部屋で起きたことには敏感になる必要があったのかと思います。より、その部屋を望む人が多い中だけに、そこでの問題が黙認され続けている状態というのは了承できないというわけです。そのために、降格処分という厳罰を選択したというわけです。

一方で宮城野部屋の廃業とはなりませんでした。

若手有望株をかき集めており、歴代でもトップの実績があり、影響力のある白鵬というブランドがある伝統ある宮城野部屋です。

どういう手段にせよ、ただですら入門が減っている中で、有望な若手をかき集めることができる貴重な部屋であるという点は確かなわけです。

ゆえに、処分を下すにしても、これ以上の処分には現状としてできなかったのかなという気がしますね。その意味ではほとぼりが冷めると宮城野親方が再び復帰するという道筋は十分にあるように思います。

この辺り部屋の消滅となった貴乃花部屋とは異なる処分になった経緯かもしれません。

ただ、現役時代から宮城野親方に対しては快く思っていない人も多くいるのは確かであり、それは角界における評判においてもしかりです。

ゆえに、今回はこの処分になったのかもしれませんが、これが続く、新たな報道などが出てくるとつけ込む隙ともなるのではないでしょうか。

果たして宮城野部屋がどうなっていくのか、気になるところです。