ワークマン子供服へ参入 | 米の心

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作業服大手のワークマンは18日、子供服の販売に本格的に参入すると発表したとのことです。ワークマンは少し前にファッション業界への参入を決めていましたが、子供服というのは面白い目の付け所かと思います。

ワークマンは元々作業服メーカーでしたから、得意な分野としては、お手頃な価格で丈夫で破れにくいようなモノを提供するということにあります。このワークマンが得意とする分野とマッチするところとして、子供服というのは最適解の一つではないでしょうか?

子供は外で遊ぶと今の時代もそうであるかはわかりませんが泥だらけになって帰ってきたりというのは日常茶飯事でしたし、防水性や機能性の高い作業着を作ってきたワークマンのノウハウは非常にマッチする分野であると言えます。

また、子供は成長が早く、買い替えのサイクルも早いため親からすれば、そこの出費というのは馬鹿にできません。となるとどうしても安く抑えたいともなるわけですが、作業着を取り扱ってきたワークマンはロープライスで高品質なものを提供するという点でもマッチするのではないでしょうか。

最近になってファッション業界へと進出したワークマンは作業着としての高品質に加えて、ファッション性も高い服を提供できる状況となっています。

可愛い、かっこいいけど丈夫で使い勝手が良くやすい服それをワークマンが提供してくれるというのであれば、子供服業界において非常に魅力的な存在になり得るのではないでしょうか?

ワークマンが得意とする分野を活かせるといった点で子供服に目をつけたのは素晴らしいですが、子供服というのはビジネス的にも非常に魅力的なところがあります。

作業服は丈夫といっても基本的には消耗品です。安いといっても、それをどんどん使い消費していきサイクルが回るから、作業服メーカーのビジネスが成り立つわけです。一度購入したらしばらく買わなくていいというのであれば、作業服はビジネスとして難しいジャンルとなってしまいます。

子供服の場合は、その意味では消耗しきるまで使い切るということはおそらくないでしょう。それほどに激しい運動をすることはないでしょうし、1年もすれば成長し次の服が必要になるからです。

子供服のそのサイクルの速さというのは、参入するメーカーからすれば魅力的です。まだ着れるものであっても買い換える必要というのが発生するからです。

子供服はそうすることによって、一定の年齢の間常に新しい顧客というのが出てくる市場なんですよね。

少子化で子供の数が少なくなっているといいます。確かに昔より子供の数そのものも減っていますし、兄弟がいるご家庭も少ないかもしれません。

ただ、兄弟がいる場合は、着れるものはお下がりとして弟が着るなどといったことがしばしばされます。つまり、兄弟がいるからといってその分衣料に関する出費が倍々になっていくということではないというわけです。

その点少子化によって衣料への出費が必ずしも減少しているとはいいがたいところがあるかもしれません。むしろ一人っ子だとその分しっかりと子供にお金をかけるという話も聞いたりしますね。一人っ子にお金をかけるという話は日本だけではなく、一人っ子政策をしていた時の中国でも言われていた話です。

そう考えると少子化とはいえども、子供服市場というのはまだまだ可能性のある分野であると捉えることができます。

アウトドア用品としてであったり、様々な形で作業服で培ってきたノウハウを生かす可能性をワークマンは秘めていると言えますが、果たしてそれをどこまでうまくいかせるか、それはワークマンの商品次第でもあり、どういう戦略で持っていくか次第でもありますが、どのようになっていくのか注目したいところではありますね。