キャプテン翼連載終了 | 米の心

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キャプテン翼が今年の4月で連載終了となるようです。理由は高橋陽一先生の体力の衰えと執筆環境の変化とのこと。漫画制作はしない一方で創作活動そのものは可能との事で今後はネームなどの形で制作を続けていくとのことです。

キャプテン翼については、その影響力と言うのはすごいものがあったかと思います。

現役のサッカー選手、引退したサッカー選手含め多くのプロ選手もその影響はあったかと思いますし、欧州などでもアニメ化されていたため海外でも非常に人気のある作品でした。私があった事のある外国の方は、引きが長いことをキャプテン翼みたいだとネタにしていたりしましたね。(シュートを撃ってから入るまでが非常に時間かかるため)

キャプテン翼については、長期連載、様々な形での連載であったため時期によってその印象と言うのは大きく変わるかもしれません。

それこそ、幼少期に関して言えば割とまともな?サッカー漫画だった様に思います。超人サッカーではなかったですから。まぁ、成長するにつれてそこがどんどんバケモノになっていくのは、選手の成長が求められる中での長期連載の中での仕方のない面もあったのかなと思います。

ただ、それほどまでに長く一つのスポーツ漫画が成長しながら描かれた作品というのは他にはあまりないかもしれませんね。

キャプテン翼やドカベンなどは昭和から平成を代表するスポーツ漫画の一つだった様に思いますが、その分リアルがベースにありながらどこから漫画らしいユニークさというのがありました。

そういうものがあったからこそ、よりリアルに落とし込んだ近年のスポーツ科学であったり、フィジカルへのアプローチ、戦術理論ながベースの漫画への広がりをみせたと思いますし、あの時代の漫画があってこそのステップだと思います。

キャプテン翼の連載開始が81年であり、サッカー漫画の年表などで見てみると、実はサッカー漫画の初期のものになるようです。

それ以前のスポーツ漫画と言えば、いわゆるスポ根ものが多かった様に思います。それこそ野球で言えば巨人の星であったり、ボクシング漫画の代表作である明日のジョーなどもそうですね。

キャプテン翼はその意味で言えば、スポ根漫画ではなかった様に思います。ボールは友達というワードにもあった様に、サッカーを純粋に愛する天才サッカー少年の成長を描いたものでした。

その意味で言えば、金字塔的存在であるキャプテン翼がそういう漫画だったからこそ、サッカー漫画はスポ根漫画的な印象のものというのはそれほど多くない気もしますね。(まぁ俺たちのフィールドとかアツイ割とそういう要素があるものも結構ありますけど。)

さて、近年漫画家さんの訃報なども続いたりしますが、今回の高橋先生の選択というのは一つ新しい選択となるかもしれません。

漫画家の作風というのは、その画風も含めてさす言葉かもしれませんが、分業化し、アシスタントが多くの部分をカバーするという形も珍しくありません。ゴルゴ13のさいとう・たかをさん、及びそのプロダクションというのはきっちりと分業化を進めていた結果さいとう・たかをさんが亡くなった後もその連載を継続する事に成功しています。

高度の分業化された場合漫画家の役割は司令塔であり、その意味で言えば、漫画家さんがしっかりとした個性を発揮できるのであれば、ネーム以降は他の漫画家がやるといった形もアリなわけです。

昨年最も注目度をあびたアニメの一つは推しの子だったでしょうか?

推しの子の原作者である赤坂アカさんは、自身も漫画家として活躍し、かぐや様は告らせたいはアニメ化で3期までされた人気作品となりました。

そのアカさんは、今後については原作をベースで活躍し、漫画家としての活動はしないとしています。

ジャンプの看板作家の一人であった冨樫さんは自身の体調不良により度々連載がストップしたりしていましたが、冨樫ファンは正直言えばネームの様な段階での少年ジャンプへの連載も受け入れており、彼の作品の魅力は彼が直接書く事が全てではないことを表しているかと思います。

漫画家さんへの負担を考えると、この後様々な形での分業し、自分の作品を今までとはまた別の形で送り出すということも増えてくるかも知れません。

大御所である高橋さんがどのような選択をするか、それは一つの可能性を示す事に繋がるのかもしれませんね。

高橋陽一先生今までありがとうございました!