山川16億でSB入り | 米の心

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西武からFA宣言をしていた山川選手ですが大方の予想通りSBへの加入が決まったようです。4年総額16億円を超える大型契約だそう。

山川選手の獲得に動いていたのはSBくらいでしたし、西武が示していた金額や契約はもっと金額的にも安いものだったと思われますから、SBへの加入は既定路線だったのかなと思います。

近年プロ野球ではHRの数が減っており、パリーグにおいてはそれが顕著だったように思います。その意味では長打を打てるバッターというのは貴重だと言えます。また昨年SBに加入した近藤選手が26本打ち本塁打王になりましたが、そもそも二桁HRを打ったのは1年あるだけでした。前の所属先に北海道がHRが出にくい球場であり、そこからテラスランがある福岡に移籍したからというのは理由の一つかなと思いますが、長打力のある山川選手にとってもテラスがある福岡ドームというのはより長所を生かしやすいチームと言えるのかもしれません。

一方で、SBといえば、若手がなかなか育たずに苦労をしている印象があります。昨年加入の近藤選手に山川選手、それに柳田選手や中村選手とベテラン勢がスタメンに並ぶということになり、これはちょっと心配な気もしますね。

ベテランがチームで役割を果たすことは重要だと思いますが、ベテランが主力となりそこに依存したチームが個人的にはあまり結果を出したというのは野球に限らずあまり見たことがない気がします。SBも優勝候補の一つに挙げられながら結果を出せなかったのは若手がなかなか伸びなかったのは理由の一つかと思います。

では、どうすれば若手が伸びるのかというのは、結局のところ試合に我慢して使ってもらうしかないといえます。

選手の流動性が高いチームはどんどん若手が出てくる傾向にありますが、若手を使わざる得ないというのも理由の一つかと思います。しかし、そうして一軍の舞台を経験していくことで成長し、一軍で結果を出せる選手となっていくわけです。

よって、ベテラン依存の強いチームというのはそれだけ若手のチャンスが失われますから、若手が伸びにくくなります。

日本のプロ野球で言えば、代表的な例で言えば、巨人、楽天、SBなどでしょうか?

FAなどでの補強なども多く、外国人やベテランがレギュラーになるため、若手の活躍の場が限定されてしまい、結果思ったような成長をしてくれないとなるわけです。

今回のSBの補強もまた、その流れになってしまう可能性があり、その意味ではチームのバランスが非常に難しい選択とも言えるように思います。

巨人は、球界の盟主として、SBは世界一の球団を目指すというスタンスもあって、常にその年優勝を目指すチームです。

それも若手を使えずに、ベテランへ依存してしまう理由の一つでもあります。

他のチームであれば弱い時期、優勝を目指す時期というのがある程度周期としてありますから、今は育成をしながら力をつけていく時期というのがあり、ファンも球団も常に優勝できると思っている年ばかりではないわけですが、巨人とSBに関してはそうすることが許されない風潮がどこかあり、その分若手を我慢して使うということがなかなかできていない印象があります。

その辺り、小久保監督は二軍監督もやっていましたから自分が育てた選手を我慢して使うという選択肢もあるかもしれませんが、それでもなお、今いるスター選手に代わってその選手を使うというのは難しいのかなと思います。

中継ぎなどでいくらでも登板機会を作れる投手と違って野手は原則9つしか席がありません。代打起用が少ないパリーグであればなおのこと出場機会はスタメン以外は少ないと言えます。

SBの場合、中村、柳田、山川、近藤、甲斐の5名はほぼ替えが効かないという扱いになるかと思います。それに外国人選手も使うとすれば、残り3つしか席がありません。山川をDHで使うなら、4枠となります。ショートの今宮選手あたりも健康ならレギュラー確定でしょうか?ポジションとすればセカンドと外野、サードを誰にするか程度になってしまいます。

こうなってくると、ちょっと若手が二軍で腐ってしまうといわれる理由もわかる気がしますね。

若手を育てながらチームを強くしていくということを考えるのであれば、ちょっと山川選手獲得が良かったかは難しいかもしれません。

また、そもそも、騒動を起こした選手にこれほどの大型契約で契約をするということはどうなのかという話でもあります。

不祥事に関しては不起訴処分となりましたが、不倫問題を起こしており、そのことは社会的にはあまりいいとされる話ではないかなと思います。まぁそれも個人の問題といえばそうでしかないのですが、例えばアンジャッシュの渡部がいまだにTVなどで使われないなどを考えると、人気商売において不倫というのはやはり世間の目は厳しいものがあるのかなと思います。

しかし、それでもなお契約となったのは、SBという球団がそういう問題より、山川選手の実力を優先したからという話になります。

これは、中日入りをした中田選手についても同様ですね。

正直なところ、安楽選手のパワハラ騒動がある中で、中日があれほどの大型の契約で中田選手を獲るとは思いませんでした。

山川選手の場合は、まだ不倫問題として個人の(家庭の)問題として片付けてもいいのかもしれませんが、中田選手や安楽選手の場合は、個人の問題として片付けられる話ではい側面があります。

安楽選手ほどに内容が酷いものではなかったのかもしれませんが、根本的にパワハラなどへの球界の認識が弱く、それより実力があると思えば許される業界であるということを示しているように思いますね。それではパワハラがなくならないのも当然ではないかと思います。

この辺り、人気商売であるがゆえの、コンプライアンス意識というのは選手だけではなく、球団、球界がもっと高く持っていくべきではないのかなと思うだけに、大型の契約と二人がなったのは少し残念な面もあるように思います。(問題を起こしたらその業界から追放すればいいという話でもないので難しいところではあるかなと思いますが。)

そういうことを考えていると、ますますすごいなと思うのが大谷選手ですね。

メディアへの対応力も素晴らしく、ではなぜそういう対応をしているのかというのも、自分の野球人生をより良いものにするためというのが一つあるからかなと思います。

その意味では野球バカではないのかなという気もしますね。不祥事を起こしている人たちについては。