NBA怒濤の移籍 | 米の心

米の心

野球にサッカー、NBA、F1とスポーツ全般から、西洋や江戸、日本の歴史、経済、文化、社会や科学、時勢ネタその他種々雑多をただただとりとめもなくぼやくブログです。

流石NBAといったところでしょうか、日本のスポーツだと割とトレードで大型のトレードというのは多くなかったりするんですが、トレードのデッドライン目前で非常に大きな動きがありました。

MLBなども大型のトレードは活発に行われるので、日本とアメリカでのトレードの流動性といいますか、積極性の違いと言うのもあるかなと思いますが、NBAの場合はもう一つ、ロースターの人数が限られており、ドラフトの指名も年2人までという少数精鋭で行われているというのも大きいかも知れません。

積極的に動くと言う事をせずに現状に対して変化を持たせる事が難しい以上、いつどういう状況を目指すのかということを踏まえながら動かざる得ないところもあるのかなと思います。

今回様々な動きがある中で大きかったのは、やはりカイリーのマブス移籍だと思います。これによってネッツはカイリーとKDを集めて優勝を目指すといった体制を解散する形になりました。今年は出だしこそ悪かったもののその後はいい状態にもなっていましたが、カイリーを放出し、ネッツは次のステージに進む事を選んだということになります。次のステージとはKDをリリースして新たな段階に進むと言う事を差します。

サンズとのトレードでネッツはブリッジスズ、ジェイクラウダー、キャメロン・ジョンソンとともに将来のドラフト1指名権4つと指名順位交換権を獲得、それに続いて、クラウダーを再トレードし2巡目指名権2つを獲得となりました。

ネッツの全体的な動きから感じるのは将来の指名権を多く獲得した事からも再建への動きへと移ったのだと思います。今年はPOも目指せる位置にいましたが今年の優勝より先を見据える動きになったのではないでしょうか?

これによって、渡邉の立場、使い方がどうなるかが正直なところ気になりますね。渡邉選手は3&Dでチームに流れを持ち込む素晴らしい選手ですがサラリーが安く、チームに公権的なプレーを出来るといった役割は、本来的には優勝を目指す様なチームにこそハマると思っています。建て直し中のチームにおいてはそもそもサラリーキャップの問題をする必要もないわけですし、ラストワンピースが欲しいチームにこそフィットするんですよね。その意味では、今のネッツでどういう役割を与えられるのかは気になるところです。

一方、サンズはこのトレードでウォーレンとKDを獲得。サンズはこれによってCP3、ブッカー、KD、エイトンと非常にコアなメンバーが揃う事になりました。将来の指名権を放出した事からしても、サンズは近いうちの優勝に照準を合わせたと言ってもいいのかもしれません。

なお、サンズはその前にカイリー獲得の噂もありましたが、その場合はクラウダーとCP3を放出するという話もあり、CP3を残してKDを獲得という結果になったと言うのは、短期的な優勝を目指すのであればより大きな収穫を得たと言う事になるのではないでしょうか?

他にデッドライン付近で大きく動いたのは、LAL。LALはなんだかんだ積極的に動きますね。

3チーム間のトレードでウェストブルック、トスカーノ・アンダーソン、デミアン。ジョーンズと将来のプロテクト指名権を出して、出戻りでディアンジェロ・ラッセル、ビーズリー、バンダービルトを獲得。Dロウがレブロンとマッチするかなど様々に気になるところはあるものの、オフにFAになる可能性の高いラスを出して、課題にガード陣の補強を出来たというのは非常に大きな動きだと思います。

ちなみに、LALはトーマス・ブライアントを放出して、ナゲッツからデイボン・リードと将来の2位指名権3枚を獲得、またベバリーを放出して、ウルブズからバンバを獲得。

LALのこのデッドライン間際の動きは見事だと思います。LALのメインのガード陣はFG成功率が低い選手が多く、ベバリーはDFやモチベーションでの貢献度はあったもののLALにいまいちフィットしている感じもありませんでした。その中で、ガードを補強し直し、そして、ADのバックアップとなるセンターを補強する今回の動きはいい動きだと思います。

八村にとっては、WASで親しんだ選手と一瞬の再会で終わってしまいましたが、新しいチームにフィットできる様頑張って欲しいです。

他で気になった動きは、GSWがワイズマンを放出し、それによって獲得したノックスを放出してGP2を再獲得した点でしょうか。GSWでなかなか成長が見られなかったワイズマンを切り離し、昨年度貢献度の高かったGP2の復帰というのは大きいと思います。

GSWはサラリーの課題などもあって活躍した選手を出さなければならないはよく見ますが、割とその後の復帰も多いですね。イグダラなんかもそうでしたしね。今回はこれ以上の動きはないですが、今後と言う意味で言えばプールをどうするのか、というのももしかしたら話題に上がってくる可能性もありそうです。

西で好調なグリズリーズはロケッツとクリッパーズとの三角トレードの中で、ケナード獲得。これは非常に大きいと思います。さらに厚みがましましたし、ちょっとハマれば西でかなり優勝の目の強いチームになるのではないでしょうか。


個人的に今回のトレード期間でうまい事トレードをしたなという印象になったのは、LAL、MEM、サンズ、GSW、何気に後ホーネッツも面白いと思います。後、ネッツから再トレードでクラウダーが加入したバックスについてもちょっと気になるところ。なかなか勝負に出たと言う感じもします。

さて、戦力が大きく動いたNBA。後半戦どうなるのか楽しみです。