フェデラー引退 | 米の心

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いつかは来ると思っていましたが、やはり来るとなると寂しいものですね。フェデラーが15日自身のSNSで現役引退を発表しました。ロンドンで開かれるレーバー・カップを最後の大会とするとのこと。

自身のTwitterでは、「多くの人が知っているように、過去3年間はけがや手術が私の挑戦でした。完全に競争力のある状態に戻すために懸命に取り組んできましたが、私は自分の身体の限界も知っています。私は41歳です。24年間で1500試合以上プレーしてきました。テニスは私がかつて夢見ていたよりもずっと寛大に私を扱ってくれました」

「ツアーが私に与えてくれたこいとすべてが恋しいので、これはほろ苦い決断です。でも同時に祝うべきこともたくさんあります。地球上で最も幸運な人の1人だと考えています。私はテニスをする特別な才能を与えられ、想像もしていなかったレベルで可能だと思っていたよりもはるかに長くテニスをしました」

すでにライバルであったナダルも寂しいとのコメントをしていますが、やはりフェデラーと言う存在は21世紀のテニス界の中心的レジェンドとして引っ張って来た存在であり、それにナダルやマレー、ジョコビッチなどの4強時代がありと今のテニスを語る上では欠かせない存在でした。

BIG4と呼ばれた存在の中でも、個人的にはフェデラーは一番うまい選手、見本となる様な選手だったという印象が強いです。プレーが美しく、基本がきちんとできているプレイヤーなんですよね。

現役最強となれば、ジョコビッチやナダルの名前が挙がるのかもしれませんが、ナダルの手足の長さを使った非常にリーチの長いディフェンシブなプレーというのは他のプレイヤーが真似をしたくてもなかなか出来るものではありません。ナダルの守備範囲の広さというのもまたナダルだからこそと言うところがある様に感じます。

とはいえ、本人のコメントにあったように、ここ数年は怪我の中試合に出場する事が出来なかったり、あるいは、試合間隔を空けたりとしていましたので、プレーを続けるのが厳しい状況だったのは確かかと思います。

年齢を考えるとマレーのように復帰をするというのは、怪我の状況がよくなってもあまり考えにくいかもしれませんが、これまで現役で続けたのはテニスというスポーツを心から愛しているからでしょうし、今後も何かしらの形でテニスに関わっていって欲しいという気もしますね。

フェデラーが引退という話で改めて、いよいよと世代交代というのが始まるのかなという気もします。

とはいえ、まだまだナダルやジョコビッチが強さを見せるシーンも多いので、一気にということにはならないかと思いますが、今後のテニス界の動向がどうなるか気になるところです。

フェデラーという存在は男子テニスにおいて一つ象徴的な存在だったと個人的には考えています。

ナダルやジョコビッチといったプレイヤーの方が現状としてグランドスラムでは活躍、結果を出せる状態であり、優勝回数も上回るのかもしれませんが、それでもなおやはりテニスの顔、シンボルを一人挙げたらと言われると私の場合はフェデラーになるわけです。

あるいはこれは、NBAにおいてのMJであったり、コービーのような存在や、プロ野球の長嶋、王のような存在なわけですね。

その存在が引退するというのは、やはりありきたりな表現をするとすれば一つの時代が終わったことを感じる様な話ですし、テニスプレイヤーにとってはある種一つの目標を失ったような話かもしれません。

例え、一番良い時ではなかったとしても、若いプレイヤーにとってはフェデラーと試合を出来るというのは思うところはあったのではないでしょうか。

フェデラーはこの数年間は手術や怪我の影響もあり、なかなかプレーが出来ませんでした。しかし、その数年のモラトリアムというのは、ある意味ではファンにとって、プレイヤーにとってフェデラーがいないテニス界というのを現実に落とし込む時間であった様にも思います。

そして、こうして実際に引退を迎え、改めてそれを現実と感じるわけですね。

長い間テニス界を引っ張っていただきありがとうございました。素晴らしい試合をありがとうございます。次のステップも楽しんで下さい。