イーロン・マスク、Twitter買収破棄警告 | 米の心

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テスラ社員は出社ベースでという話でもTwitter買収でも渦中のイーロン・マスクですがTwitterについては適正価格という発言もありましたが、アカウントや個人情報を盗み取るスパムアカウントに関する必要な情報をTwitterが提供しなければ、買収破棄もあり得るとの考えを同社宛の書簡の中で示したようです。

まぁ何をもって適正というかはわかりませんが、このかたほど影響ある人が買う、買わないで騒ぎをしてTwitterの株価に影響を与えているというのも果たしてどうなのかという印象もありますね。多分Twitterの株を持っている人はどうであれこの人の影響を受けてしまっているわけですから。

ただ、買収をするというわけですから、買収に当たって必要な情報をTwitter側は呈示する必要があります。もし何かを購入しようとした際に瑕疵があるにも関わらずそれを伝えなかった場合、それは正当な取引とはならないでしょう。

Twitterの経営陣によるとぼっとは5%未満としていますが、マスク氏からすると5%未満であるとは思っていないわけですね。

因みにTwitterは様々なAPIとの連携をしているので、非常にbot化しやすかったりします。IFTTTとつなげてbotとして定期的に発言させるなんてことは、全然ITなどに詳しくない人でも簡単にできてしまいます。slackとTwitterをつなげてbot化して利用している人などもいますので、botとしてのTwitterアカウントの利用というのは結構あるかと思いますね。

botでの投稿の場合は、なんなりのAPIなどを利用しての投稿となりますから、その発信までの経路というのを調べることによって、どのアカウントがbotアカウントかなんてことはTwitter側が調べることは可能かと思います。

ただ、一方で、ユーザー数に対してどれほどの割合でbotがあるかについてTwitter経営側の主張が事実を捻じ曲げたものかはちょっとわかりかねます。。5%未満とTwitter側は言っていますが、5%といえば20アカウントに一つという割合になります。20に一つというアカウント数というのが果たして少ないかどうかは疑問です。

加えて、botなどであれば定期的に比較的多くのつぶやきができるという意味で言えば、5%しかなくても、その投稿数で考えるとbot投稿を見る機会というのは格段に増えるとなります。

誰かの投稿に自動でリツイートするbotなども用意してしまえば、より拡散されるようになりますから、bot数が圧倒的に多くなくても、効率的にツイートを拡散させることができ、つまり、それだけ目にする機会が増えますから、bot投稿が目につきやすくなるということになります。

botについては全てが利用の仕方として問題かといえばそうではないかと思います。例えば定刻の天気予報であれば、本人の確認になりますし、slackなどとの連携はそれによってメモ的に使っているというケースもあるかと思います。災害情報などの発信もbot的なもので有効活用できるシーンはあるでしょう。

一方でbotの役割はbotなのでそれをもってユーザーとしてみるというのはまた無理な話です。実際にどれだけアクティブなユーザーがいるかということはSNSの一つの重要な価値になりますから、マスク氏が気になるのもわかります。

まぁユーザーといっても相互フォローするアカウントなどもあり、その手のアカウントは結局情報発信に有利な状態を作ろうとしているだけなので、そのような中でユーザーとしてもふさわしいという表現が正しいのかはわかりませんが、望まれる状態のユーザーであるかどうかというのもまた色々とありそうですが。

欧州の方でプラットフォーマーに対して嘘の情報の発信について取り締まらなければならないという話も出ていましたが、実際のところ自由に作成できるTwitterのアカウントについてそれが適正なユーザーであるかどうかということを提供者側がサーチするというのは簡単な話ではないかと思います。それだけのコストをかける話なのかというわけです。

その点についてもし、botなどに対して適切でふさわしい対応がTwitter側にできていたとすれば、それはそもそもマスク氏が買収する必要性がない状態であったとも言えます。より良くしたいから買収に至るというのが今回の一連の流れだからです。

今回買収破棄の可能性も示しているというのはそういう意味で言えばお騒がせな行動をしているようにも見えますが、買収交渉として考えた場合、より望ましい額に落としたいというのは買い手側の心理ですし、瑕疵になりそうなものについて(そもそもそれが瑕疵であることを知っているようなもんですが)そこをついて値引き交渉に至るというわけですね。

その意味で言えば、マスク氏は破棄の可能性も示しているものの基本的には購入するものだと思われます。(もし買収しないのであれば市場操作したということで逆に訴えられかねません。)

テスラの社員に対して週40時間の出社を義務付けたマスク氏は個人では週100時間以上の働いているとも言われていますが、Twitterはリモートワークをベースとするなどその点でも文化が誓うところがあります。

今回の交渉において進まないところもマスク氏とTwitter側の文化、価値観の違いのようなものも何処かにあるように思いますが、どう決着するのか興味ありますね。