なんか最近話が傾き出すと極端な方向に行ってしまっているような気がしますね。あおり運転の罰則を強化して、一発免停の可能性も出てくるとの話があるようです。まぁあおり運転そのものは非常に危険な行為ですし、それによって連鎖的な事故に発展する可能性もあるものですが、どういう行為がどういう理由でどのくらいの罰則になるものであるか、というところの線引きがもともとされていての話なのかという点については少し疑問があります。
ながら運転なんかの罰則も厳しくなりますが、罰則を厳しくすることでしか何かを解決しようとしない安易な考えには疑問を覚えるところはありますね。
別の方面の話ですが、浜松市では教員の盗撮などが多発したことを理由にスマホを職員室の外に持ち出すことを禁止するガイドラインを浜松市の教育員会が作成しているとのことです。
確かに、スマホがあれば盗撮などのリスクは高まるかもしれませんが、盗撮などしようと思えばデジカメでもなんでもいくらでもやれる時代ですし、(もっとバレない形式のカメラなんていくらでもありますし。)持ち出し禁止としたところで、そもそも犯罪を犯すような人なんですからそれをひっそりと持ち出すことをするかもしれません。
そもそも教育者という立場の人たちに対しての話なんですから、それこそそういう問題が起きないように職員に対して教育をして解決するという発想になるのが本来の形としてあるべきもので、罰則であったり、禁止する行為で解決しようというのは物事の根本的な解決にはなりません。
仮にそれで禁止されようと、それで禁止されなかったら盗撮を目論む趣向の人が教職員をしているという根本的な問題を解決できておらず、むしろ、持ち出すことができないことによって、そういう犯罪行為に手を染めるかもしれない人がいつまでも教員として自分たちの娘や息子のそばに寄り添っている状態に処置ができなくすらなるかもしれません。
スマホなどは確かにそういう行為にも使われてしまうかもしれませんが、いざとなった時に緊急連絡をすぐにできるなどのメリットもありますし、道具の使い方は人それぞれであって、道具ではなくそういう使い方をする人そのものに根本的な問題があるということができます。
少し前に、教職員による教職員のいじめ問題が話題になったりもしましたが、それにしても然りです。
あおり運転そのものをよしとする人は誰もいないでしょうが、そこに至るにはそれぞれの背景もありますし、あおり運転が悪いというだけではなく、なぜそこの至ったのかを究明した上で、どういう罰則にし、どう今後それが起きなくするかという話であるべきなんですよね。
例えば、仮想通貨の話であったり、例えば、ドローンの話であったりについても、それをまず禁止しよう、悪いものにしようとして、なぜ、原因が何であり、どういう対策をしたらいいかという考えを根本的にせずに、結論として罰則を設けるということによって、一体どれだけ遠回りをしてきたのかとも思うわけです。
ドライブレコーダーを積載しているドライバーは何も安全運転しているわけではなく、自分の運転に責任があるところについては、そのデータを提供していないでしょうし、日本の道交法でいえば、法定速度を守るべきかもしれませんが、現状として法定速度の設定がおかしいためにそういう運転が好ましい運転とはされていません。
あおり運転は今回非常に目立つ事件などがありましたが、あれはあおり運転以前に脅迫などの犯罪行為をしているものであり、刑事事件などに本来発展させる内容のところも多く、その中であおり運転というところを抽出して考えるというよりは、そもそも違うところにも問題があるように感じます。
結局のところ、こういうのは何かが起きたということに対して、私たちはこういう処置をしましたよという体裁を見せようとしている、パフォーマンスに過ぎないところがあります。
まぁ正直なところそのような案件一つ一つに時間をかけて原因を究明して、解決するなんてことができるだけの人材も時間もお金もないというのが現状だからだとは思いますが、それをパフォーマンスという形で示すことは多くの人にとって好ましい結果に繋がるかは疑問に思います。
例えば、あおり運転を仮に厳罰化したとして、では、どこからがあおり運転なのかというのは正直なところ人の捉え方による問題が大きいと思います。
後方から接近し急ブレーキをかけた時があおり運転の一つだとしても、運転慣れしている人であれば、速度や加速から当たらないことは承知で慌てることもないでしょうし、普段運転しない人からすれば、ちょっとした接近をとっても煽られているんじゃないかと感じてしまうかもしれません。
よって、あおり運転で仮に厳罰化するのであれば、あおり運転のどう行った行為をというところをより明確に示す必要があると言えます。そもそも、あおりとされている運転がそういう意図が全くない場合すらあり得る話ですし、本当にちょっとしたアクシデントで急ブレーキをかける羽目になってしまったというのもあるかもしれません。
そういう行為についていちいち目くじらをたてる方が、よけい物事を大きくさせてしまっているような気がします。
岡山県警があおり運転の映像を求めるなんて動きをしてますが、いえいえ、岡山なんてそれ以前に交通マナーが非常に悪い運転ばかりのところじゃないですか?方向指示器なしに車線変更なんてデフォでやっているようなところで、あおり運転どうので騒ぐ以前にもっと交通マナーが改善されるような何かをするべきなんじゃないの?ともなってしまうわけです。
結局そういうことをするためには、データをとり見える化などをしてそこに投資をしていくことで根本的なところを捕まえて、そこからの解決策という話にもなってしまうのかもしれませんが、表面的に覆い隠せばokっていうのではない答えというのをたまには示してほしいなぁとも思ったりするところです。