日本と#MeToo | 米の心

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SNSなどでハッシュタグにMeTooをつけ、セクハラなどの話題を公開する動きというのが世界ではみられます。

 

アメリカではハリウッドなどの芸能界でのセクハラ問題などにも目を向ける動きとなっていますね。F1などを見てみると、MeTooの動きと直接的には関わらないかもしれませんが、グリッドガールに対してその存在意義を問う動きが広がり、グリッドガールを廃止したなどの話題もありました。

 

弱い立場にあることの多い女性に対しての権利問題やセクハラ問題への動きが今世界中で活発になっていると言えるのかもしれません。

 

その中で、日本では、レスリング女子、伊調馨選手に対するパワハラ問題で栄和人が強化本部長を辞任する動きなどがありました。

 

先日は、大相撲で、倒れた患者を救命処置をした女性が、土俵から下りるよう場内放送で促された問題などがあり、こちらも世界中で波紋を呼んでいるとのことです。

 

今回明るみになったわけですが、そもそも、日本のスポーツ界にはパワハラやセクハラ問題が非常に多くはびこっている状態であると言われています。

 

また、これは、スポーツ界に限らず、例えば、芸能界などでも同様であると言われていますね。

 

世界ではMeTooなどでそういうことに対して活発に明るみにしようとする動きがある中で、日本ではどうなのか、といえば、そのことに対して積極的に情報発信をしようとする動きというのはあまり見られません。

 

話が、少し変わって痴漢問題の話。

 

女性専用車両の話などで今年も話題になることがありましたが、この女性専用車両というものについて、日本と海外では捉え方が違うというものがありました。

 

日本の場合、女性を守るために女性専用車両を設けようとする動きになるわけですが、海外からすれば、そういう動きがあると非常に批判的に捉えられることが多いそうです。なんで私たちをそういう扱いにするのか?というわけです。

 

また、そもそも痴漢という行為そのものへの女性の対応が違うとも言われています。

 

日本の場合、女性が痴漢されても声を上げることができないということは少なくありません。それに対して、海外である場合すぐにその痴漢している人を捕まえ、「何しているの!」と本人が声を上げることは少なくないそうです。

 

もちろん、これはそういう傾向があるということであり、すべての人がそういうわけではありませんが、一つ、日本と海外との差であるのは、弱者や女性などが、積極的に日常的に発言することができる状態にあるかどうかということの違いはあると言えるのかもしれません。

 

今回の伊調馨選手の話にしても、経緯などはよく私は把握しているわけではありませんが、かなり思い切った行動であるといえます。

 

パワハラというのは確かにあるかもしれませんが、この問題はそれが日常化し、その中でそのストレスなどを感じ、貯め続け、そして告発というある意味で大事となる形に発展したということです。

 

つまり、伊調選手がパワハラに対して、「それパワハラ。ふざけんな。」ということをもっと気軽に、日常的に発言できる状態ではなく、それをある意味で受け入れているということが非常に問題であると言えるということです。

 

ある意味でこれは、日本人の性質なのかもしれませんが、パワハラなどに対して本人が飲み込んでしまうところがあり、それが、その問題が表に出ることを遅らせてしまっているというわけですね。

 

世界であるMeTooの動きがいい動きであるかどうかは別にして、そういう動きの中で、そういう発言ができるという話と、そういう動きがあっても、なお、そういう発言が出てこないという話はこれはこれで、なかなか根強い問題が抱えている状態であると言えるのかもしれません。

 

パワハラやセクハラの問題の根底は、それをする人もそうですが、それをされた人がそのことに対してなかなか発言できていないことにあります。被害者側が発言しないから、それが、表に出ない、表に出ないからそれを解決しようがない、それが日常化、平常化する、そういう動きにどうしてもなりがちですね。

 

日本が遅れていると言われたりするのは、この辺りにあると言えるのかもしれません。

 

正直なところ、今回大相撲協会やレスリングで表沙汰になったものはあるもののそんなもの特別なものでもなんでもなく、日常的に潜んでいると思われます。

 

その中でまずなんにせよ世界である動きのMeTooの流れにすら乗ってこないこの状態を早期に解決する努力を、国、組織、人それぞれの単位でしていく必要があると言えるのかもしれませんね。