さて駒澤大学高等学校では、11月28日(月)~12月3日(土)にかけて臘八摂心(ろうはつせっしん)が行われています。「臘八摂心」とは、お釈迦様が12月1日~8日の明け方にかけて菩提樹の下でひたすら坐禅をし、悟りを開かれたことにちなんで行われています。禅寺ではこの時期、約1週間坐禅修行をします。本校ではこの禅寺での修行に習って早朝坐禅をしています。
この時代、強制参加は問題視されがちですが、ソフトボール部では部員の間、1,2年生のうちは強制参加させています。2学期期末試験前に朝早く起きなければならないことや、親御さんはお弁当を作るのでさらに早く起きなければなりません。そしてこの臘八摂心に参加しても何も見返りもありません。ではなぜ、私が強制参加させるかというと、理由は2つあります。1つはこの臘八摂心に参加出来るのは、体験できるのは本校だけだからです。もちろん世田谷学園などでも臘八摂心は行われています。ですが、普通の公立高校では絶対に経験の出来ないものです。もう1つの理由は、3年間皆勤すると卒業式で「臘八摂心皆勤賞」が授与されるからです。こんなものいらない、と思うかもしれません。ですが、卒業式の際、卒業証書しかもらえない生徒も沢山見てきました。今の時代、大学の卒業式にも親御さんが見に来るかもしれませんが、大抵は親御さんが参加する卒業式は高校が最後だと思われます。その際、自分の息子娘が3年間通った本校から卒業する際、手に卒業証書と記念品だけではあまりにさみしすぎます。部活動などをやっていれば、様々な賞状や記念品をもらえます。もちろんソフトボール部を3年間頑張れば、何かしらの賞状や記念品はもらえます。ですが、万が一、何らかのことで部活を続けられなくなったとき、誰でももらえるのが、この「臘八摂心皆勤賞」なのです。確かに1週間早起きするのはつらいです。親御さんからすればふざけるなと、お思いになるかもしれません。ですが、この経験は何にも代えがたい貴重な経験になるはずです。坐禅は今、色々な社会で認知されつつあります。何でも手に入るこの時代、何も手に持たず、何も見ずに、ただひたすら坐る。自分と向き合う。この経験はソフトボールのみならず、実生活にも生かされると私は信じています。自分を信じられない者が他人を信じることは出来ません。なんでも効率化が叫ばれ、無駄を省くことが是とされる世の中で、何もせずただ坐るという一見無駄に感じることを実践する意味を見つめて欲しいし、その大切さに気づいて欲しいですね。
なお上記の写真は、以前(2019年以前)の臘八摂心の写真です。今年は1年生が月・火・水。2,3年生が木・金・土のそれぞれ3日間です。部員たちは今日も頑張って参加していました。1年生はあと1日。2年生は木曜日から3日間となります。みんなで頑張りましょう。
ソフトボール部ではまだまだ新入部員を募集しています。体験を希望される方は遠慮なくご連絡ください。個別での体験であれば練習の日であれば受付可能です。詳細は以下のQRコードで、本校の公式Instagramを見てDM頂くか、顧問の田中大輔までご連絡ください。
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