さて、三送会を終えたばかりですが、3月8日(火)には駒澤大学高等学校の卒業式が行われました。本校では、曜日ではなく、日にちで卒業式を決めているので、今年は火曜日という平日に挙行されました。保護者の皆様におかれましては都合にをつけるのが大変ですよね。新型コロナウイルスの影響で一昨年は卒業式を教室で行い、昨年は生徒のみ。今年は何とか体育館で時間を短縮して保護者も人数を限定して行うことが出来ました。式は簡素的なもので歌も歌えず、一抹の寂しさを隠せませんでしたが、厳粛な雰囲気の中、無事に終わりました。
ソフトボール部では卒業式に3年生に花束を渡すのが恒例となっています。例外なく今年も渡しました。3年生6人も晴れ晴れとした顔で卒業をして行きました。
思い起こせば、この代も色々ありました。もう時効だから書きますが,1年の時から色々と問題を起こしてましたね笑 悪く言えばトラブル。よく言えば自己主張かな?上級生と対立することもありました。ただ6人は本当に仲が良かったですね。誰一人欠けることなく3年間やれたのは、みんなが支え合っていた証拠。辛い時も楽しい時も一緒に乗り越えていましたね。新チームになってからは苦戦の連続。チームとしては勝ちはしていましたが、3年の皆んなが活躍するというよりは後輩の力が大きかったですね。でも、それも君たちの力。上級生とうまく行かず苦しんだ君たちは後輩を本当に大切にしていました。その気持ちが後輩たちにも伝わったからこそ、あれだけの成績を残せたのだと思います。高体連秋季都大会で創部史上初のベスト8に入れたのも、その影響はあったのだと思います。しかし,ベスト8に入ってからも苦しみましたね。
ベスト8常連となるため、心に期して臨んだ春季都大会では、試合をする以前のミスが発覚。本来だったら不戦敗でした。もちろん君たちだけの責任じゃなかった。でもまさかのミス。気の緩み以外、理由は見つけられませんでした。
気を取り直して迎えたインターハイ予選都大会。ベスト8がけは三度、東海大菅生に。ただ、菅生まで辿り着くまでに大ピンチがありました。この時期サードはキャプテンではなく、2年に守らせていました。インターハイ予選都大会の1回戦の相手は都立青梅総合。公立選手権ではベスト4に入ったこともあるチームです。序盤に先制パンチで5点を奪い,本校のペースに。しかしここでサードがエラーを連発。あっという間に同点に追いつかれてしまいます。楽勝ムードが一転敗色濃厚に。この大ピンチを救ったのは誰でもない、今までサードを守り続けていたキャプテンです。慌てるわけでもなく,焦るわけでもなく,2年のサードを気遣いながら,いつも通りにプレー。敗色濃厚のムードは消え去り、そこから打棒が復活、一気にコールド勝ち。これぞキャプテン。出るだけでいるだけで空気を変えられる存在。改めてその大きさ、そしてキャプテンが抱えていた悔しさがプレーに表れていました。1回戦を勝ち抜き、2回戦も勝ち、またもやベスト8がけは菅生。結果だけ見れば7-0のコールド負け。ですが、序盤中盤は互角の展開に持っていけました。しかし,終盤に入る所で一気に持っていかれましたね。正直に強かったです。
その後、チームは私学選手権に向けて走り出しました。3年の初心者たちはここが最後の舞台。毎日必死に練習していました。迎えた一次トーナメントでは学習院女子に苦戦。菅生戦と全く逆。負けて当然とばかりに伸び伸びプレーしてくる学習院に押し込まれました。リードは許さなかったものの、点差以上に苦しい試合でした。そして一次トーナメントを勝ち抜いた本校のラストの相手は、淑徳高校。3年前、本校がこの私学選手権で勝った相手です。本校の実力を出せば、良い試合になることはわかっていました。そして引退が懸かったこの試合ならいつも以上の力を出し,勝てるのではとまで思っていました。きっとそれは3年も同じだったはず。試合は予想通り本校が押す展開に。しかし、何かがおかしい…。気付けば出場した3年が全員エラーするという、まさかの事態。この本番に強いこの代がなぜ?…そしてここまでエラー連発しても7回までいき、7-4で負けました。私も多分この代で試合して初めて試合中に声を荒げたと思います。なんでそんなに緊張してるか、と。後で聞けば,3年は高体連ベスト8を超える、
私学選手権ベスト4を本気で目指していたのです。その気持ちが強くなり過ぎ,緊張し、ミスが生まれていたのです。私はそれを知った時,この代のことを自分は何も理解してなかったんだと思い知らされました。そこまで考えていたのが分かっていればもっと違った声かけが出来たはず。私はこの代のことをわかったつもりでその実、何も分かってなかったのです。とにもかくにも,この代の高校ソフトボールはこれで終了しました。悔いを残してしまったと思っていましたが、君たちは底抜けに明るかったね。君たちは本当に気持ちの良いソフトボーラーでした。上級生とぶつかった時も、上級生が引退する直前、本当に最後の最後で君たちは分かり合えていました。そうした面倒な回り道、時間を経たからこそ、後輩たちを大事にしてましたね。素晴らしい上級生でした。これからは各々別々の道を歩くと思いますが、この経験は必ず君たちの人生の助けになります。先生たちは君たちの思いをしっかり継ぎながら後輩たちに還元して行きます。3年間お疲れ様。俺なんかよりもっともっと大きな人間になれよー。
3年生の保護者の皆様。大事な娘さんたちを預かり練習試合三昧の日々。毎週日曜日は東京はおろか,神奈川、千葉,埼玉と各地を転々とする日々。それにもかかわらず応援に駆けつけてくださり、心より感謝申し上げます。新型コロナウイルスの影響で親御さんの三送会も開けず、練習も幾度となく制限されてしまいました。ですが、この6人はへこたれることなく,やり抜きました。これは彼女たちだけの力ではなく、日頃よりソフトボール部の活動にご理解を頂いていた保護者の皆様のおかげです。最後の試合では悔いの残る試合となりましたが,彼女たちが残した実績は色褪せることはありません。本当に素晴らしいお子様をソフトボール部に入れて下さり、心より感謝申し上げます。ありがとうございました!