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けこですのブログ

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母は牛歳生まれの人
 
 
 
母が亡くなったのは私が小学2年の時。
赤ん坊の頃から私の面倒を見てくれていた近所のおばあさんが
高校を卒業するまで私を実の孫のように育ててくれた。
母の死後から何年も経ったある日ばーちゃんが私に言った。
 
「あんなあ、けこちゃん。私しゃ夢見たよ。
あんたのお母さんが牛の姿で玄関から入って来てな、
けこが本当にお世話になっております、どうかこれからもよろしく、
言うてなあ。何遍も頭下げておったよ。」
 
子を思う母の心情を理解するには幼すぎた私である。
何も牛の姿で来なくても良かろう、と先ずは思った。
人間の姿で無いならあの世で何か困った立場にいるのでは、とも思った。
それから、母が何の姿であれ、私に会いに来ない事を寂しく思った。
 
10日ばかり前の事。
福井の友人からエアメールで荷物が届いた。
メールで知らせを受けていた荷物。心が踊る。
中身は何と7本もの掛け軸と大量の絵葉書。
 
友人が自ら選んでくれたのは色鮮やかで愛らしい花鳥の図柄。
そして私も以前お目にかかりお話させて頂いた事のある、
友人と長年のお付き合いの書画骨董の専門家の先生は
水墨画を中心に選んで下さっていた。
 
一枚一枚に感動しながら軸を広げていく途中、
はっと胸を突かれたのが写真の一枚。
お母さんがやって来た、と思った。
とうとう私に会いに来てくれた。
 
牛を描いても様々あろう。
黒牛、白牛、農耕牛、荷物牛、牛車を引く牛、闘牛なんぞもある。
構図も、表情も数限りなくあるに違いない。
が、この牛はお母さんだ。優しく、足取りが軽いのだ。
 
なんちゃって、な床の間しか無いのだが、掛けてみた。
掛け軸を贈って下さったお二人に感謝しながら。
後は季節に合わせて掛け替えさせて頂こう。
楽しみでならない。
 
 
(追記) 友人のお名前は私の恩人であるばーちゃんと読みは違えど
         字は同じ。ご縁を感じずにはいられません。