もう一匹の猫、花子。
猫運が悪い。
初めて猫を飼った、いや、飼おうとしたのは小学校の高学年。
嫌がるばーちゃんを説き伏せて近所のお家から生後3ヶ月位の子猫をもらった。
大事に抱えて家に帰る途中、隣の家の犬が鎖を引きちぎって飛び掛って来た。
猫はあっと言う間に逃げた。犬はとなりのおばちゃんが取り押さえた。
探して見ると猫は数件離れた家の生垣の下で伸びていた。
外傷はなかったのに腰が抜けて歩けない。半日後に死んでしまった。
殺すために貰ってきたようで、今でも後味が悪い。
次の猫も貰い猫。息子が小学校に上がる前。縞柄だったので虎吉と名付けた。
そろそろ大人猫になる頃に家の前の道路に飛び出して車に轢かれた。即死。
じーちゃんが後始末をしてくれたので見ていないが、怖かった。
三匹目はこの国へ来てすぐ。白黒二色の雑種猫。うちは雑種ばかり。
ディズニーの「ピノキオ」に出てくる猫、フィガロにそっくりだったので、
息子がフィガロ、と名付けた。おお、今回はお洒落な名前やないの!
この猫は元気に育ったが、気が荒い。油断すると引っ掻かれる。
まあ、いい、一家で南島に出かけるぞという事で、猫ホテルに預けよう。
ケージに入れて連れて行ったはいいが、双方の不手際で逃げ出した。
場所は車で4~50分はかかる田舎の牧場のど真ん中。見つからなかった。
嘆き悲しむ子供たちを乗せてキャンパーバンは南島へ。
それから数ヶ月。当時の家のすぐ近くにマクドナルドがある。
ある日子供たちと一緒に昼食を食べに行った。
駐車場でふと見るとマックのゴミ箱を漁っている白黒の汚い猫が。
フィガロや!みんな目を疑った。白黒の柄の具合が同じ。呼ぶと返事をする!
もうハンバーガーどころではない、即、家にUターン。
風呂に入れ、赤剝けになった肌に軟膏を塗り、たっぷりと餌を与えた。
フィガロはそれからも二度逃げ出し、二度マックの駐車場で見つかった。
三度目は無かった。元気に天寿を全うしてくれたんやろうか。
そして今の猫、弁蔵と花子。これまでの経験から家猫として飼っている。
しかし弁蔵は便器を割った猫。罰が当たって尿道閉塞を起こして死にかける。
仕方がないから親子三代で一万円ずつカンパし合って医者に見せ、助けた。
それ以来恐ろしく高いペットフードしか食えない猫になってしまった。
そのくせ盗み食いに命を懸けているからまるまると太っている。もう知らん!
写真の花子。いくら餌を与えても小さく痩せてみすぼらしい。
ブラッシングを繰り返すが、毛艶の悪さは変わらんし、ぼさぼさ。
そして女の嫌な部分を全て持っているような猫。だいいち意地が悪い。
自分が一番偉いと思っているくせに、状況に合わせて媚びるのも得意。
先日餌を食ってる弁蔵の頭を張り倒して通り過ぎていく所を目撃した。
いいぞ、花ちゃん!わいはあんたが一番好き。
とうとう猫運が巡ってきた!
