白人は先住民(いわゆるインディアン)を奴隷にする代わりにアフリカから黒人を輸入した。

黒人の男たちは同じように虐げられていたインディアンの女性と結婚したから、今でもインディアンには黒人との混血が多いのだそうだ。

音楽もそこで交じり合い、ブルースがうまれ、ジャズがまれ、現在のロックにつながっている。

 

THE BANDのロビー・ロバートソンやジミ・ヘンドリックスといった超有名ロック・スターたちにもインディアンの血がながれている。彼らはそれにプライドを持ち、しかし声高に叫ぶことはせず、静かに彼らの文化が敬意を払われるように活動してきた。この映画はそれを語っている。

「戦ってはだめ、武器を取り出されたら勝ち目はない。代わりに『芸術』という魔法を使うのよ」

インディアン虐殺の史実をもとに製作された映画「ソルジャー・ブルー」の主題歌を歌っていたバーフィー・セントメリーが言っていた。

※「ソルジャー・ブルー」の震える歌声youtube

 

虐げられている人々が権力に正面から抵抗すると、多くの場合武力で粉砕されてしまう。

たとえ武力闘争が成功したとしても、そこには必ず新たな憎しみが残る。

 

音楽や、スポーツや、文学や、あるいは戦場で戦うことによって、虐げられてきた人々が評価され・敬意を払われるようになっていく方が、虐げられてきた人々が目指す場所にたどりつける。