《手造》スコットランド、スカイ島からフェリーで渡ってきたマレイグという小さな漁村で自由昼食。 そこここのレストランで手書きメニューにCULLEN SKINKとある。

「スキンクってどんな魚ですか?」と訊ねられ、辞書で調べると「トカゲ」と出てきた。シーフード自慢のレストランメニューでそれはないだろう。いったい何なのか?

CULLENというのもどんな調理法なのか?

 

レストランに入って質問すると、「スープよ」と即答。とにかく食べてみることにした。出てきたのがこれ↓

具だくさんのクリームスープは、写真からは伝わらないスモークしたハドック(鱈の一種)が香ばしい。

あさりのような小さな貝もたくさん入っている。野菜もニンジン、ジャガイモ、オニオン、セリ?食べやすく刻んである。小食の日本人ならこれだけでランチになりそうなボリューム。

どこにも「トカゲ」なんて入ってません(笑)

 

その日、ホテルに入ってからあらためて辞書を引きなおすと、CULLENというのは北東スコットランドの地名からきていると知った。検索すると、スカイ島にCULLILINという地名があった

調理法ではなくて、この町発祥のスープという意味だったのか。

 

発音は「キュレン」に近いように思えるのだが、日本語でも「カレン・スキンク」として紹介しているページがあった。

 

オックスフォード英英辞典によると、SKINKはもともとは牛の皮からつくるスープ。ドイツ語でハムをあらわすSHINKEからきているだろう、との解説。

 

ここまできて、この料理のルーツが見えてきた気がした。

塩分のつよい鱈の干物の皮部分と残った野菜の切れ端を煮込んで、食材を最後まで上手に使い切るためのスープだったのかもしれない。

また、食べたくなる一皿だった。自分で再現・・・できるかしらん。