学生時代に書いた作品:叫 び(1996年) | (仮)月夜に光る 露草の雫(なみだ)

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学生時代に書いた作品である。

作成年月日は不明。


 

 

 

 

 

叫 び

 



この病院には毎日のように
心の傷を負った患者たちが運ばれてくる
腐りかけているもの
膿んでいるものとさまざまである
病院中に響き渡る
患者たちの悲痛な叫び声


患者は
一時の解放感を味わうため
「一度くらいなら」と誘惑に負けた患者
ゴキブリと言われても仕方がない
それが切れれば
幻覚を見
自分の腕をナイフで切り刻み
ミミズがウジョウジョ出てきたと叫ぶ


痛み?
そんな言葉は彼には通じない
肉体の痛みなんか
蚊に刺されたぐらいなもの
心の傷が深く切り刻まれ
心という原型は崩れ
肉が腐ったような臭いを放ち
その臭いに誘われてハエが飛び交い
ウジが湧いている


彼らには
痛みよいうものはもう感じない
痛みから逃れ 快楽を楽しんだ
そしてそれによって蝕ばわれた
心はもう戻ってこない
罪悪感を感じず
好奇心から始まり ついには
虫けら同然になった患者たち
彼らの心は
悲しんでいる
求めている
しかし
心の叫びは届かない

 

 

 

 

 

 

 

写真:GAHAG 

 

 

 

 

 

 

作成年月日は不明

 

 

一部改編しました。

中学生のとき、授業でシンナーの恐ろしを伝えたドキュメンタリービデオを見せられた。

かなり衝撃だった。

そのあと、ドキュメンタリー番組で麻薬患者の実情を見たときに

麻薬の恐ろしさを知った。