皆さんこんにちは。

 

なんとなく文章を書きたい欲が高まりました。

なので今回は4/13~4/17にシアターアルファ東京にて公演された Uzume 第7回公演「誰かも知らない」 を観劇してきましたので、キャストごとの感想とかを自分なりにまとめていきたいと思います。(私は4/16の昼夜公演に参加してきました)

 

(当然ながら私は林鼓子ちゃん目当てで観劇しにいったので、他のキャストさんのことは全然存じ上げないですし、鼓子ちゃんに対する比重が若干重くなるやもしれませんがご了承願います 笑)

 

 

 

 

1. 大まかなあらすじ

 

未来が見える少女、相田未来は 「見える未来ならとことん楽しもう」と、姉やその友人たちと気ままな生活を送っていた。そんな折、被災地で育ち、ボランティアの人に救われたという少年、園原聖矢が募金活動を行っているところに遭遇し、持て余していた10000円札を募金する。すると見えていた未来が変わり、彼女は世界が明るくなったのを実感した。

 

その喜びに彼女は何度も募金に協力するが、この募金をきっかけに聖矢に良くない未来が訪れることを予知してしまう。自分ならば聖矢を助けられるが、未来を変えるのは怖い…そんな葛藤の中、彼女がとった選択は?

 

 

 

2. キャストごとの感想(パンフ掲載順、役柄の紹介→感想)

 

〇相田未来(篠崎彩奈さん)

 

本公演の主人公1。未来が見えるという能力?のせいで過去に胸糞な仕打ちを受けたことがある20歳。「見える未来ならとことん楽しむ」スタンスで、やりたいことはやり、やりたくないならすぐ辞めるという自由気ままな暮らしを送っていた。

 

すごく強い子だと思います。自分が同じ境遇だったら、たぶん人と関わりをもたずに生きようとすると思うので。もしくは相当お姉さんたちに救われたか。

多分本人は「過去に同級生を助けられなかったこと」がトラウマで、彼女なりに未来を変える方法を模索してたんだろうなって思います。そんな中で明確に未来を明るくしたのが募金。それも最悪な形での結末を迎えてしまいましたが…。この結末は変えようと思えば変えられたんでしょうね。けど最終的に彼女は変えずに立ち向かうことを選んだ、すごく葛藤したんだと思います。やっぱり強い子です、なんらかの形で幸せになってほしい。

あと、2回目見ると、「あ、ここ未来が見えてたんだな」っていう発言とかがあってなるほどってなりました。

(余談ですが、設定では20歳なのに平気でヤケ酒に付き合ってテキーラ一気飲みしてるあたり、肝臓も強い子なんですかね 笑)

 

 

〇園原聖矢(東拓海さん)

 

本公演の主人公2。被災地で育ち、その時世話になったボランティアの人のようになりたいと募金サークルで活動する20歳。本当に募金が誰かを助けているのか実感が持てず悩んでいた。

 

THE・大学生な役柄。明日が見えなかったり、募金活動の意味を見いだせずに葛藤しつつも日々を生きている。周りの友人から見れば「立派に社会貢献しててすごい!」ってなるけど、自分の中では明確なビジョンが浮かんでないんでしょうね。彼からすれば、募金が確実に世界を明るくしているという実感が持てる未来の能力は羨ましかったでしょう。

誰かも知らない人たちに救われ、誰かも知らない人たちを救っている彼がその実感を持てないのは当然のこと、そんな悩みの中、眼前に救える人がいたら?

私は最後に彼がとった選択は決して間違いではないと信じています、それが決まりを破る選択だったとしても。

 

 

〇五十嵐来里(似鳥沙也加さん)

 

28歳かしまし3人娘の1人。地味というか無難な人生を送ってきており、変わりたいと悩んでいる28歳。彼女の部屋は3人娘+未来、双子の妹の溜まり場になっている。

 

3人娘の中では1番引っ込み思案な性格で、なぜあんなに仲良しなのか不思議になります。まぁあのメンバーの中にいたら「私も変わりたい!」って思うのは仕方ないことかなぁと思っちゃいますね 笑

パパ活おじさんとのやり取りを見る限り、ガチで男性経験なさそうに見えました。ちゃんとした恋愛をして、ちゃんと幸せになってほしい。

(すみません最初に登壇したとき「デッカ!」ってなってしまいました)

 

 

 

〇相田梨香(小林亜美さん)

 

28歳かしまし3人娘の1人。親は違うが未来のお姉さんで、おちゃらけているようですごく面倒見が良い。本人は納得していないが、父親から定期的にお金を受け取っている。

一昔前のヤンキー

 

ムードメーカーでみんなの前では見せないけど、結構いろいろ悩んでるタイプの人。同じ親でありながら、子供に全力で愛情を注ぐちひろさんと、親であることから逃げ続けている自分の父親との差に考えるところはあったんじゃないかと思います。

多分あの父親、結構な年数逃げ続けてるから見限ったほうがいいよ 笑

 

 

〇里原香奈美(倉田瑠夏さん)

 

28歳かしまし3人娘の1人。ゆるふわ系。警察官の剛田とは最近まで付き合っていたが、別れ際にきゅうりを投げつけて破局した。キャバクラでバイトしている。

 

感情豊かで美味しい料理はたくさん食べ、辛いときは友人を巻き込んでヤケ酒。剛田にも言われていたが、出てくる女性陣の中では下手したら1番子供かもしれない 笑

そこは彼女なりの悩みなんだろうけど、まだ若いしもう少し楽しい生活を送ればいいんじゃないでしょうかね、私は応援してますよ!

 

 

 

〇五十嵐ゆい(林鼓子さん

 

来里の双子の妹ちゃん。今どきのJKだが、双子ならではの悩みを抱えている。

 

最初の登場では仲良しの双子って感じの演技をしておきながら、次の場面ではお互いに「同じじゃないといけない」というレッテルに対する悩みを前面に押し出してて、そりゃそうだよなぁって感じてました。仲が良いからこそ、どっちかが高い評価を受けてはいけない…そんな暗黙のルールが双子間にはあったんでしょうね。あの場でちゃんと話し合いができて良かった。

 

 

で、ココちゃんの話なんですけど。

 

いやホントかわいかったですね!私が参加した4/16公演では昼夜ともツインテまるだったんですけどもうほんとかわいい。いくつか兼ね役でも出てたのでそちらも羅列しますね。

 

・街中での募金活動少女

かわいい。こんな娘に「募金お願いしまーす!」とか言われたら財布の中身全部出しますね。

 

・未来の小学校のクラスメイト

最初の無邪気でかわいい演技から一転、小学生ってテストの問題くらいでそんなに怒る?ってくらい怖かったです。そのあと陰口言ってるシーンも嫌味な感じが前面に出てて、ココちゃんのこういう演技、好きかも…って鳥肌立ってました。

 

・未来の中学の同級生

同じく回想シーンから。事故の後、誰かさんのせいで変な噂が流れるとこですね。

「片親だからかなぁ?www」の破壊力よ…周りと一緒になって対象をひたすら攻撃する中学生の無邪気さにゾッとさせられる演技でした。

 

・街中の双子

兼ね役ではないですが、アドリブで色々話してた…らしいです。ココちゃん上級者ではないので全然聞き取れなかった…泣

 

 

最後のカーテンコールでも双子でずっとくっついてて、尊…ってなってました。

夜公演では某フォロワーさんが目の前でめっちゃ笑顔を向けられてたので、まるで私が微笑みかけられていたかのような錯覚をおぼえましたね。

(もしかしたらこっちも認識してもらってたかもしれないという幸せな勘違いをしています)

 

正直直前のココ・シャベルでの出来事があったし、自分のコメントで結構怒らせてしまった部分もあったので心配もしてたんですが…元気に演じているココちゃんが見れて満足でした。

 

 

〇篠田真由(肥川彩愛さん)

 

パパ活女子。本当は28歳だが、20歳という設定でパパ活で小金を稼いでいる。来里とは高校時代の同級生だが、面識はあっても仲はあまり良くない模様。

 

8歳もサバ読みしているのはえぇ…ってなりました 笑

多分根は良い子なんだと思います、コンビニでバイトしてるっていう情報だけで来里を探してたし、気を遣っているようにも見えたので。しかしパパ活おじさんの関心は完全に来里に向いてしまうちょっと可哀そうな娘。

(キャッチに絡まれて警官に電話した際の 「さっきのパパ活の女なんですけど?」 ってセリフ、めっちゃ笑いました)

 

 

〇黒川哲平(瀬川拓人さん)

 

聖矢の大学の友人。未来・筧とは中学時代の同級生で、筧とは腐れ縁。20歳になったばかりだが、タバコもパチンコも嗜んでいる。

 

本作の問題児。THE・大学生な役柄でも、ちょっと悪い方向の大学生なイメージ。

基本的に自分の都合が悪い場合に 「は!?」 と怒鳴って威圧してるところが中学時代から変わってないなというのが大きな印象でした。あと筧との問答の中でも言われてましたが、自分では責任を負わず、どうにか他人に擦り付けようとするのも変わってないんですよね、口はすごく達者だし頭もよく回るので。最後の場面で未来に 「こうなるのがわかってたんだろ?じゃあなんでもっと止めてくれなかったんだよ!?」 と怒鳴り散らすのはさすがに擁護できなかった…。悪い意味で1番子供な役柄だと思いました。

 

 

〇五十嵐まい(十河茉由さん)

 

来里の双子の妹ちゃん。今どきのJKで、昔から要領が良いのは自覚しつつも、最近はゆいに

後れを取りそうで必死になっている。

 

ゆいと同じく、双子ならではの悩みを抱えている娘。ゆいからは 「要領が良くてなんでも自分よりうまくこなしてる」 と思われつつも、本人は 「要領だけじゃどうにもならない、ゆいが私に合わせてくれてる」 ってなってるの、お互いにすれ違っててもどかしいなって思ってました。

あと、ゆいの方はそういった悩みを随所に出してましたけど、まいは常に明るく振舞ってたところにも違いが表れてて面白かったですね。

 

 

〇朝木ちひろ(井上飛鳥さん)

 

カフェ「フルーツバスケット」で働くシングルマザー。お子さんを溺愛しており、参観日では号泣していた模様。

 

すごく素敵な母親像な役柄だと思いました。彼女だからこそ、家出少女である咲への言葉が刺さったんだと思ってます。個人的な解釈ですが、子供への責任という点で、ちひろさんと立川さんとはちょうど真逆だなぁと感じてました。

 

 

〇河井瑞樹(水島麻里奈さん)

 

カフェ「フルーツバスケット」の店長。1週間でバイトを辞めた未来のことも気にかけている心優しいお姉さん。

 

本作で悩みらしい悩みが描かれていない人物その1。あのカフェは3人娘+未来の行きつけで、彼女らの癒し空間になってるので、それを象徴する人物だったのかと思ってます。

プリンアラモードが1,000円は高いよね…。

 

 

〇筧海(加藤健さん)

 

聖矢の大学の同級生。いつも哲平とつるんでいるが、性格は正反対で真っ直ぐ。社会に出ることに漠然とした不安を覚えている。

 

THE・大学生その3。でも事故の件も自分が悪いって思ってたし、募金の件で誰かさんに共犯にされてもちゃんと謝りに行く勇気がある子。わからなかったり不安だったりする中でも、ちゃんと善悪の判断はつけられているあたり、哲平よりはずっと大人なんじゃないかと思います。

 

 

〇八島由美(丹まる子さん)

 

居酒屋のキャッチ。きっちりした服装のパパ活おじさんであろうと大学生であろうと、声をかけてはとんでもなくしつこい勧誘を週6でやっている。

 

本公演で私が1番笑った役柄です 笑

関西で飲み歩いてた経験のある身としては、ここまでしつこくないにしても近いやつがいるんだよなぁ…と思って見てました。まぁ端から見てる分には面白いんでしょうけど、直接相手するのは5分でお腹いっぱいになりそうですね。

 

 

〇吉井咲(根本珠里さん)

 

カフェ「フルーツバスケット」のアルバイト。長野県からの家出少女で、友人の家に泊めてもらいつつ暮らしている。

 

純真無垢な家出少女。好きな食べ物を聞かれて「きゅうり!」と答えたのは爆笑でした 笑

同年代からすれば「仕送りもなく1人で上京してて大人!」ってなるかもですが、少し上の世代からは「そんな形で親御さんを心配させるなんて子供だなぁ」ってなると思うんですよね。本編ではあまりスポットの当たらない役柄でしたけど、子供とか大人ってなんだろう?っていう観点からは結構考えさせられる設定でした。

 

 

〇桜井祐樹(青地洋さん)

 

税理士を名乗るパパ活おじさん。嘘はつかないのが性分なのか、警察官に職質されてもパパ活ですと答える強者。

 

悩みらしい悩みが描かれていない人物その2。私は未だに税理士と言っているのは信じておらず、 「言葉巧みに学生をマルチ商法に誘いつつ、稼いだ金でパパ活するおじさん」 というイメージしかないです 笑

パパ活というのは本当のようで、真由には金だけ渡していた模様。しかし来里と2人になった時には欲望丸出しで強引に迫っており、まぁそりゃそういう話だよなぁってなりました。でも真由がサバ読んでたのは見抜いてたようですし、実際にパパ活するだけの金銭的余裕もあるのでバカではないんでしょうね 笑

 

 

〇梶原大和(今井聡さん)

 

ホームレスのおっちゃん。未来にスクラッチをもらったり、聖矢に募金を呼びかけられて絡みにいったりとちょくちょく登場する。

 

過去に何があったのかが全然語られていない謎の多い人物。シュレディンガーの猫を知っていたり、深みのある物言いをしたりと、かつてはかなりしっかりした生活を送っていた人だと個人的に妄想しています。過去に何があったかはわかりませんが、本人は現状に満足しているし、後悔もしてないと言っているのがすごくカッコいいと思いました。都会の街を 「誰も自分のことを見ない、見て見ぬフリをしてくれるから暮らしやすい」 と言ってるのも深いですよね。

 

 

〇東堂昌也(ヒデさん)

 

街をパトロールするベテラン警察官。年齢は離れているが、親しみやすい人柄で若者たちからも絡まれて話しかけられている。

 

本公演のアドリブや、相方である剛田のボケに対するツッコミを一手に引き受ける苦労人。でもちゃんと仕事はしてる。聖矢に 「明日が見えない」 と相談された際に、「この歳になると、明日なんて大体見えてくる、同じ日々の繰り返しだ」 と諭しつつも、その中で大切なものを見つけようと努力することが大事なんだという感じのやり取り(うろ覚えですみません…)、心底共感しながら聞いてました。

これは個人的な意見なんですが、彼くらい人情に溢れた警察官ならラストの聖矢とホームレスのおっちゃんのやり取り、見逃してあげそうなもんじゃないですかね?ある程度事情は察してたでしょうし、見逃さないにしてもお金は返して厳重注意で終わらせるという選択もあったんじゃないかと思ってます。ここでしっかりルールを破ったことに対する罰を受けさせるあたりは、本公演における大人を象徴した人物として描かれたのかなぁと感じました。

 

 

〇剛田和成(雲母翔太さん)

 

東堂の後輩の警察官で、いつも2人でパトロールしている。香奈美の元カレ。勢いに任せた言動や行動が多く、東堂を度々振り回している。

 

ボケ要因。でも多分本人はボケてるつもりはなさそうだし、明らかにマズイことを言ってるのに自覚がなさそうなあたり、愛すべきおバカさんな役柄。

ただし香奈美を前にすると急にシリアスになる。きゅうり投げられたのがそんなに嫌だったか。

キャバクラで鉢合わせしたときはかなり身勝手な意見をぶつけていたが、端から聞いてると自分の持つ固定観念を押し付けてるだけで、お互いに子供だなぁと思いながら見てました。

 

 

〇立川稔(村松洸希さん)

 

梨香と未来の父親(どっちの実父かは言及されてなかった?)。若くして父親になったが、その責任から逃れるため被災地でボランティア活動を行い、幼いころの聖矢の世話もしていた。生活費と称して娘に金銭的援助をしているが、未だに父親である責任には向き合えていない。

 

親である責任から逃げ続けている人。こう書くと一方的に悪いイメージを先行させがちだけど、実際急に親になれと言われると、その責任が重く圧し掛かってきて逃げたくなるというのも頷けます。多分本人の中では責任どうこうよりも,「今更どんな顔して会えばいいのか」 という葛藤の方がデカくなってるのかもしれません。何かキッカケがあれば変われたんでしょうけど、結局それに恵まれずに逃げ続ける選択をしてきたんでしょうね…。

 

 

 

3. 全体の感想

 

公演を通じて、未来と聖矢の話では 「誰かも知らない誰かを助けている実感」 について、それ以外の役どころの話では 「大人としての責任」 について考えさせられ、2つの主題がうまく絡み合った素晴らしい舞台だと感じました。決してハッピーエンドではなかったですし、どうしても嫌悪感を抱く言動のキャラクターもいましたけど、それでも作中の一つ一つの言葉や動作、表情に色々と考えさせられ、共感することができました。

実のところこういった原作のない?舞台は初めてで、ちゃんと楽しめるか、内容を理解できるか不安もあったんですけど、杞憂に終わりました。この舞台に連れてきてくれたココちゃんに感謝です。

 

あと、やっぱりココちゃんがかわいかったですね!!

 

 

 

 

以上です、本当に拙い文章をダラダラ書いた駄文で申し訳ないですが、お付き合いいただいていれば幸いです。

 

 

それでは、ありがとうございました!