今回紹介させていただく本は、東野圭吾さんの

「クスノキの番人」です。

 

 

 実業之日本社から2023年4月15日出版された小説になります。

 

 クスノキの番人は、逮捕された主人公の玲斗を救ってくれたのは、ほとんど関わりがなかった叔母の千舟でした。千舟からクスノキの番人をしてほしいと頼まれたが、クスノキの番人について、何も教えてくれません。玲斗がクスノキの番人とは一体何なのかを探しながら、成長していくストーリーとなっています。

 

 読みたい本を探している時に、2024年5月23日にクスノキの番人の続編クスノキの女神が出版することを知り、前編のクスノキの番人を読んでみることにしました。

 

 クスノキの番人を読んで一番印象に残ったセリフを紹介します。

「自分たちが食べたいと思ったものを、お客様に召し上がっていただく、自分がして欲しいことをお客様にして差し上げるのがサービスの基本」

私はその言葉を聞いてはっとし、普段のアルバイト先での行動が恥ずかしく思いました。私は接客が中心のアルバイトをしているのですが、お店に来ていただいているお客さんに笑顔で帰ってほしいと思う反面、早くおわらないかなと半端の気持ちでアルバイトをしていました。お店に来てくれたお客さんには、ほとんどのお客様がこの商品を買っていただいているなどの客観的な情報や聞かれたことに関して答えることをしていました。このセリフを聞いて、私自身がしてほしい接客と実際の接客がかけ離れていると感じました。私自身が店員さんにしてほしい接客は、商品を悩んでいる時に真摯に一緒に考えてくれる接客です。今後から、私自身がして欲しい接客ができるように、お客さん一人ひとりが求めるものを一緒に考えながら探していくことを目指して、アルバイトをしようと思いました。

 

 ミステリー小説で有名な東野圭吾さんですが、クスノキの番人はミステリー要素が薄いファンタジー小説になっています。文字数も400字なのにかかわらず、すらすら読みやすかったので、あまり本を読まない方や初めて東野圭吾さんの作品に触れる方には、すごくおすすめ本になっています。