本書は、人類史上に残る感染症を各々検証しており、
インフルエンザ・SARS・エボラ出血熱・エイズ・ペストなどが
取り上げられています。
特に冒頭で、エボラ出血熱に関するエピソードが取り上げられていますが、
筆者が朝日新聞の出身ということもあってか、緊迫感のある読み応えのある内容です。
感染症の歴史を環境史の観点から紐解くことで、
今や地球上で敵なしに見える人類もウイルスや微生物という
天敵は未だ克服できておらず、現在の新型コロナの蔓延も
そのような歴史の延長線上にあるという認識を持つことができました。