さて、毎年恒例として江戸博では年初に大河ドラマ関連特別展をやっていることを、どれだけの人が知っているのでしょうか。



今回も大河ドラマ平清盛に関連した展覧会が2月5日まで開かれている。今回の目玉はなんといっても「平家納経」だろう。



観覧の感想は以下。


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今回、はじめて音声ガイドを利用してみた。

これによって展示の内容を深く知りたい時に役立つとはおもわなかった。


しかし、これはこれで面白い。


とくに今回の展覧会は、深田恭子が大河ドラマの「時子」として語るので、物語性があり展覧会に没入できる。


歴史にあまり詳しくなくても博物館の「没入」を体験するには絶好のアイテムだろう。

是非「ちょっとだけ興味があるけど博物館は退屈」という若い人たちに利用してもらいたい。今後も時間があれば利用してみるのもいいかな。


展示の内容自体は源平期の史料である「中右記」や「山槐記」などの古記録類が前半。


中盤には国宝「平家納経」。やはり現物は素晴しい。半分くらいは複製だったが。


しかし今回一番空いてた場所が「平家納経」だった。なぜ???


後半にかけては出土品や屏風類。個人的には青磁などの考古遺物がよかった。平家の日宋貿易の状況がうかがえる。


総括して、やっぱり源平系の展覧会は物語性を押し出すのには格好の素材なんだなと思う。最後に有名な「祇園精舎の鐘のこえ~~」を見せて終わるのも誰でも考えつくでしょ。だから江戸博の展示の「下手さ」は目立たなかったかなと思う。


さて、観覧者を観察したが、やはり高年齢層が多い。もうちょっと若い人にも関心がもてるようにPRしていくべきだ。そのためには、もっと音声ガイドの利用を広めて行くべきだとおもう。だいたい「大河ドラマ」の視聴者もこのような年齢層なのかな。


歴史ブームも戦国限定なのかな?

高校時代、歴史の授業で語られた江戸時代のイメージの中で、将軍という個人の存在感は薄い。



そもそも徳川将軍は、初代家康、三代家光、五代綱吉、八代吉宗、十五代慶喜が少ししられる程度で、その他の将軍は教科書にもほとんど登場しない。



しかし、この本の著者堀口茉純氏にかかれば、彼等は一人の人間としていきいきと描かれる。

将軍としての在位は短いが、しっかりと政治をおこなおうとしていた六代家宣。

かわいらしいエピソードが残る、幼くして夭折した家継。

また、家治の嫡男家基の暗殺には、一橋治済がいたのではないかとか、文化文政時代に将軍の子供が夭折するのは、当時大奥ではやった白粉に問題があるのではないかなど、興味深い考察もおこなわれている。



経歴をみると彼女は根っからの「歴女」であることがわかる。かつては「歴女」は妄想オンリーで史実無視のお気楽とおもっていたが、このような著作をみせられるとちゃんと一次史料から掘り起こした人物像をもっていることを実感させられる。


そもそもこういった「歴女」と呼ばれる人たちこそ、歴史に対して本当に興味をもっており、彼女達のような歴史好きな人たちを納得させるようなおもしろい(「おもしろおかしい」ではない)事実を提唱することこそ、歴史研究者がおこなうべきことなのではないか。


ちょっと徳川将軍に興味をもった。これを期に歴史学のほうで語られる人物像も積極的にみていこう。


勉学のきっかけとするには絶好の書であろう。

日本科学未来館 訪問
最新の科学技術をひろく伝えるというコンセプトのもと2001年に開館した体験型ミュージアム。お台場という場所にあるオシャレな建物。
バリバリの文系人間ではあるが、やはり体験型だと楽しい。今回は勝手に視察目的での訪問だったので一通りみることに徹したが、今度はちゃんと勉強しに行こうと思う。
しかしどうしてこんなに難しい内容なのに、本館や国立科学博物館には子供達がくるのだろう。やはり体験型の強みなのだろうか。
たとえば歴史系の博物館は、この事例に学びながらどのようなことが出来るのだろうか。考えるきっかけになった。


ただし、これだけの施設・人員を確保しながら運営することは容易ではないだろう。本館がいわゆる「事業仕分け」の対象となったのもわからないでもない。




やはりものごとを推し進めるには金なんだよなぁ・・・。