「高麗人参の花を集めないといけないんですけど、まだ、最フリはしていませんでしたね。
すいません、無理はしなくていいですよ。」
どうやらクエストに使うアイテムを集める手伝いをして欲しいようだが、DEF型のままでは狩はきついと思ったのか無理はしなくていいと言われた。
「うんにゃ、どうせDEFは残ってるんだから、ダメージ食らいながら集めるさ(笑)」
すぐさま返事をして、龍泉郷へとWPを使って移動した。
高麗人参の花は、紅の林に生息する鶏仙人が落とすアイテムである。
紅の林に行くには、龍泉郷~奥の竹薮~竹の峡谷を経由して行かなければならない。
装備さえあれば、途中の敵も倒せるのだが、今の状況では、手痛いダメージを食らう事となる。
「走り抜けるか・・・。」
敵を見つけても無視して走り続ける。
攻撃が飛んでくるが、運がよかったのかなんとか回避する。
「くそっここで団体でお出ましか・・・。」
すぐそこの入り口に入れればいいのだが、いかんせん敵が多い。
ダメージを覚悟で剣を振るう。
しかし、戦闘が終わった時、俺は一撃も攻撃を受けてはいなかった・・・。
おかしい・・・。
装備があってもDEF型なのでよけれたら奇跡に等しいものだが、装備がなくなった途端、攻撃を避けれるはずがない。
あまりにも気になったので全然確認をしていなかった自分のステータスを確認する。
自分のステータス一覧を見た時に表示されていた数字を読み上げて異変に気づく。
「あれ・・・俺、DEF型じゃねぇ・・・」
なんでAGIが100あるんだ?」
なぜかそこに表示されているのはAGI型となっている自分のステータスだ。
再フリする材料もなかったためにDEF型のままで戦っていたはず・・・。
AGI型などにしていない、なによりも材料がない。
「なんでだ!?
俺いつの間にAGI型になってるんだ?」
頭が混乱してしまう。
峡谷の家で休みながら冷静に考える。
そして、友人を呼んで、待つ。
「どうかしたんですか?」
そこに心配そうな顔をしたイサックが現れた。
「わからねぇんだ
なぜかAGI型になってるんだ。」
とりあえずありのままのことを話す。
深刻そうな顔をして言われたのは、「おそらく、アカウントハックされた時に、変更されたのではないか?」との事。
さらに、ステータスを伝えると、「ひどいステータスですね。まともな狩場がありません。」との事
「くそっ
思いかけずAGI型になっちまった。」
初めてのAGI型デビューを夢見ていた俺にとっては、複雑な気分であった。
