京都は河原町二条の河二ホールにて、ドキュメンタリー映画「谷口善太郎 たたかう小説」を観ました。監督は土本貴生。
X(Twitter)で、この映画を知る事から始まる偶然が重ならなければ、京都へこの映画を観に行く事はなかったと思います。
プロレタリア作家と共産党の党員として政治家になった人の生涯を追った作品なので。
私にその三つの単語、
プロレタリア、
共産党、
政治家、
それらへの抵抗感がないと言えば嘘になる。
五十人ほどの規模のホールは満員でした。皆さんはどこでこの映画を知ったのか?
映画は、石川県で生まれるも社会の構造と歴史の非情に翻弄されて生活に困窮し、やがて京都府を中心に、それに抗う労働活動に身を投じつつ作家として自分の見てきた現実を作品に記していった人が、戦後、政治家となった一生を、創作活動の紹介を交え語ったものです。
ドキュメンタリーとしては分かりやすく生涯を追っており、それを一段と際立たせていたのは、創作作品の数々の語りでした。
その小説から、紹介された断片だけでも、しっかと、土に立つ者の凛とした気品と、展開や描写の鮮やかさを感じる。
どこかにいるかもしれない普通の人の、行動する物語たち。
私は趣味とはいえ創作をする人なのもあり、断片を知っただけでも、観ている内に、もっと作家に専念して欲しかった気までしてきました。
が、作家も政治家も、状況に対する社会活動のそれとしての別ない選択だった事と、政治家として本格的に活動し始めた経緯から、それは難しかったでしょうと感じました。
これを観て「よし私もこのように活動を」等とは思わず、「このような人生を送った人もいたのですね」位のゆるい感想を書く人間が一人くらいいてもいいかなあ、と思い、記しました。
紹介されていた小説、読みたいと思います。




