老人ホームの朝食の誤嚥で母が急逝してからとにかくめまぐるしかった。
母の食欲が落ちてきてだいぶ痩せてきてて
去年のおみくじ(↓)を見てなんか胸騒ぎがしたので
葬儀は身内のみの小規模な家族葬ができる葬儀場をネットで検索して
その葬儀場を取り扱ってて使用料もセット価格に含まれているということで
「ちいさなお葬式」の事前申し込みをしていたので僧侶手配も一緒に依頼した。
結果、早期申し込みから一年以上たってたので8万円引きになったからこれはよかったと思う。
料金は一律だけど葬儀社とお坊さんが選べないいわば「葬儀社とお坊さんガチャ」だ。
でも紹介する以上そんな変なところとは契約しないはずなので一応の安心感はある。
葬儀社の担当の人は今の鳥肌実さんみたいな人でしゃべり方もそっくりだった。ww
葬儀の相談は自宅か安置所のある板橋の事務所かだと言われて
自宅がとっちらかってるので遺体を引き取ってもらった後練馬から板橋にいくことに。
事故扱いになったので警察の検死となり、まず遺体の引き取りに警察署に行かなくてならなかった。
ホテルの職場の所長が「誤嚥だったら訴訟で大金もらえるんじゃないんですか。」と
いつもながらなんでそういう発想なのかなと思うこと言ってたが、
5年以上世話になってて要介護5で認知症状もあってコロナ禍でもちゃんと面倒みてもらえてたのだし
そんな介護施設を相手取って訴訟を起こすなんていう発想はないし
訴訟となれば裁判所に行ったりする手間や弁護士費用とかも考えなきゃならないし
人手不足の介護施設の人たちを法廷に引っ張り出すのも気が引ける。
施設にいるのは自分の親だけじゃないし、訴訟起こしても亡くなった親は帰ってこない。
自分としては自分で働いて最低限生きていければいいのである。
しかも勝訴したからと言ってお金がもらえるわけではない。
実際以前共済金が振り込まれないので一人で簡易訴訟を起こして勝訴したけど一銭も払ってもらってないし・・・。
誤嚥事故で訴訟となると解剖になるらしいが、救命措置であばら折っただけでも
申し訳ないのにさらに解剖なんてしてもらいたくない。
そんなこんなでことを荒立てないことにしたので解剖なしで翌日には引き取りできた。
ただし、翌日の9時に警察から電話があるとのことだったが、
10時近くになっても連絡がなく、聞き間違えたかと思ってこちらから連絡すると
「連絡が遅れてすいません。午後2時くらいに来てください」と言われて
弟と葬儀会社に2時と連絡したらば、12時半すぎに再度連絡が来て
「検死のお医者さんが思ったより早く到着されたので今から来れますか?」と言われて
1時間早まり弟と葬儀社に再び連絡。
おいおいおい。(;^ω^)
その後板橋の安置所までの行き方聞いたらなんか交通の便が悪いとこらしくタクシーで行くことを
勧められる。(思わぬ出費だけどいたしかたない)
タクシーの中で弟に「お父さんが亡くなってから天気には恵まれているから
たぶん葬儀の時は晴れると思う」と予言してみた。
この時点での天気予報はずっと曇りか雨マークだったので、晴れたら父のおかげだ。
葬儀は参列者が私と弟と娘の3人だけなので一日葬でもいいかと思ったのだけど
数日後に自分の誕生日を控えててしかも還暦なんで、どうせ忌中になるし
子供として後で後悔しないようちゃんと見送りたいと思い「ちいさな家族葬」という
通夜・告別式の2日プランにした。
セットプランは必要最小限なので、ここからオプションの説明がいろいろあった。
まずは「エバーミング」という遺体を整えてきれいにし、旅支度をするもの。
これが6万円とかなり高かったが、これは頼んでよかった。
どうやったのかは分からないけれどしわしわの顔がふっくらとして化粧もしてもらい
まるで生きて眠っているようなどても安らかな顔になっていた。
白装束の旅支度もセットプランだと上からかけるだけだけどちゃんと着せてもらえたし
なんたって最期に見る母の姿だからこれは遺族にとってかなりうれしい。
鳥肌実口調の担当の人が「これはあくまで強制ではないんですが・・・」とへりくだりながら
供花も勧めてきた。花祭壇だし身内だけなんでいらないんじゃないかと思ったけど
「せめて2基は・・・」と押してきて「女性は薔薇もお好きですよね」とかいって
4万円近いのを見せてきたけどもそれはさすがに高いので2万円の洋花2基にしたけど
結果的には花祭壇だけで十分でいらなかったかな。(;^ω^)
なんたって参列者3人だし、弟は金がないから一銭も払わないし・・・。
よって本来なら実家に住む弟が喪主なんだろうが何もできないし頼りないので私が喪主になった。
父の葬儀の時は自宅葬だったから弟に名ばかりの喪主をさせたけど
結局香典返しも一周忌も全部私がやったし・・・。
ちょっとしゃくなので供花は娘が一基、私と弟連名で一基にした。(;^ω^)
後は告別式後の食事。
「外で食べようかな」と言ったら担当者の人が慌てて
「いやいやいや、お骨を持ってお店に行くのは・・・」と言われてそれはそうかと
葬儀場で食べることにしたけど、これがかなり割高で影善つけて4名分でその上給仕の人が一人つくから1万6千円プラスだって。
でも普段たまごかけごはんに納豆とかサバ缶とか食べてるので
還暦だしこの際ちょっと贅沢すっかなと・・・葬儀社のよい鴨になりますた。ww
後で考えたら遺骨自宅に置いてから着替えて寿司屋にでも食べに行けばかなり安く済んだかも・・・・。
ホテルも宴会が減り、大打撃だそうだけど葬儀社だって昔のような
大規模な葬儀は減って小規模になってるから大変なんだろうね。
でもこのせめてもの親孝行の気持ちをお金に換算して結果葬儀社が儲かるってのはなんだかなぁ・・・。
このほかに僧侶の派遣代と火葬費で30万くらいかかる。
だめおしで棺桶のグレードアップも勧められたけど、それはさすがにお断りした。
最後に安置所の母と対面。薄暗くてなんか殺風景で父の時は自宅安置だったから
ちょっと申し訳ない気持ち。目も口も半開だし・・・
ほんとエバーミングしてもらってよかったわ・・・。
ドライアイス代も4日間はセットプランに含まれているが、それ以上になると別料金になる。
少し前に葬儀をした同僚の話だと葬儀場が混んでて10日待ちだと聞いてたので
どうかと思ったらなんとか4日以内におさまった。(´▽`) ホッ
近頃は冠婚葬祭は身内のみが増えて呼ばれることもなくて
娘は礼服を持ってないし、私も黒いパンプスがない。
髪の毛も切りたいし染めたい、歯医者の予約をキャンセルするの忘れた。
ホテルの方は休ませてもらったが、眼科は2人しかいなくて一人はレセコンやってるので
受付は私一人だから休むと大変だと分かってるので休まないことにしたため
お通夜の日も午前中仕事だった。
よって歯医者行って、パンプス買って1000円カットで髪切っ
て自分で毛を染めてとあたふたと準備。
1000円(正確には1380円)カットは初めて利用したけどとにかく早くていい。
歯医者はちょっと虫歯があるとのことで左側は一日で終わったので右側もすぐ終わるかと思ったら
かなりけずられて型どりされて奥歯ないまま葬儀になってもーた。(;^ω^)
でもって、肝心のお天気はというと・・・お通夜も告別式も
みごとな晴天!!
いや~やっぱすごいねお父さんのパワーは・・・
その前は警報級の大雨だったし・・・
告別式終わったら曇ってきたし・・・
祭壇はちょと華やかにピンク系のお花にしてもらった。
やっぱ花祭壇はいいね。告別式の時はこのお花を全部棺桶にいれて
お花いっぱいに埋もれて見送れたし。
遺影は15年前に亡くなった父の遺影に合わせて脳出血で倒れる前の若いころの写真にした。
今の写真だと親子みたいになっちゃうからね。
さて、お坊さんはというと・・・
最初の電話の時の声は若くて軽い感じがして
「四十九日も一緒にやりますか?」と聞かれたのでどびっくりした。
「四十九日は大切な日ではないですか?!」と言ったら
「大切な日ですけども、最近はみなさんお忙しいので一緒にと言う方が多いので」とのこと。
「チベット死者の書」とか読んじゃってて下手にちょっとスピリチュアル入っちゃってる
私からすると四十九日まではちゃんとやりたい気持ちが強い。
「本位牌もできてないのに四十九日は・・・」
「前もってお経をあげていれば大丈夫ですよ」
いやいやいや・・・(;^ω^)
エアー開眼供養はないっしょ。しかも
「本位牌は料金に含まれていますので後日送ります。」
え?!
3.5寸の塗位牌だとのこと。
そういえば僧侶派遣の料金がけっこう値上がりしてたのは
この位牌の料金もはいってるからんなのか・・・。
「いえ、実家の仏壇が大きいので本位牌は父が5寸の黒檀だったので母は紫檀でと・・・
ま、それじゃ自宅の仏壇におこうかしら・・・」
「それには開眼供養(お金)が必要ですよ」
自宅のは自分の気持だけのなんちゃって仏壇だからいいのだ。
私の中で大切なのはあくまでも「気持ち」なんだよね。
戒名は父と字数を合わせたいので院号つけてもらったらプラス4万円になった。
4万円か・・・う~む、いたし方ない。
戒名といい、葬儀・法要と仏教はとにかくお金がかかる。
親が日蓮宗の新興宗教やってたから仏式の葬儀にしたけども
誰のための葬儀なんだよと思うと自分の時は無宗教で戒名なし葬式なしでもいいかな・・・と思ったりする。(;^ω^)
電話でのやりとりでなんか軽くて大丈夫なのだろうか・・・とちょっと不安になったりしたのだが、
いざ葬儀となるとやっぱプロである。
お経は素晴らしく、院号つけたせいかはしらないが、たった3人の参列者なのに
お通夜も告別式も小一時間読経をあげていただけて法話もちゃんと電話での内容を
取り入れてくれて、戒名の意味も話してくださった。
やっぱプロの読経の声やお香の香りは落ち着く。
これは僧侶と言うプロのアーティストによる生ライブなんだと思うととても贅沢な気分になる。
鐘や木魚の音も実にいい。
なんたって法華経は母にお盆や彼岸に引っ張り出されては読経してたので耳慣れている。
お通夜の前に自転車でサンダルばきで来てなぜか葬儀場の前で着替えて
しわくちゃのワイシャツの弟に偉そうにしゃべられてなんか腹が立って
お坊さんに挨拶するときに愚痴ってしまったので、
法話で家族仲良くするようにと諭されてもーた。ww
でも読経と法話のおかげで心が落ち着き、その後の会食ではなごやかなムードで終えられた。
会食は普段着に着替えて葬儀場近くの「かに道楽」で。
私と娘はコース料理でお腹いっぱいだったけど、デブの弟には足らなかったようだけど
金払わんのだから知らん。ww
小さな葬儀場には3階にホテルのようなゲストルームがあり泊れるようになってて
そこでくつろげるかとおもったんだけど、結局そこへは行けず2階の食事するところで
待機だった。自宅のような葬儀場だから・・・と選んだのに。(´・ω・`)ショボーン
天候が悪かったら泊まろうかと思ってたんだけど晴れたので娘の希望もあり
皆でいったん自宅に戻ることにした。
祖母の時のように寝ずの番でろうそくとお線香ってのは今の消防法でできないし
昔は蘇生するかもしれないから見守っていたんだろうけども
ドライアイスに4日もつけられて蘇生もへったくれもないし・・・。(;^ω^)
で、家帰ってもらった戒名(日蓮宗なので正しくは法号)授与証みたらば
なんと戒名の字が一字間違っとる・・・。
でも、自分もそそっかしくて年中ミスしてるので他人のミスには寛大です。ww
返信用封筒に自宅の住所書いて切手貼って持ってくことに・・・。
で、次の日の告別式。
前日の納棺の儀の時、私は副葬品として母の好きだったおせんべいと
次回の面会の時持ってくはずだった洋服と靴下を入れたのだが、
弟は何も持ってこないし、娘も自分で描いたイラストや仕事で作ったアニメグッズ入れてあげたらと
提案したけれども「心がこもってないものは入れてもしょうがない」と拒否。(;^ω^)
「孫からくれたものはなんだってうれしい」という私の意見も聞かず。
私と弟が話してる間スマホをいじりつづける三十路の娘。
こんななので、遺影を探すのに弟が集めた母のスナップ写真をパネルにしたり、
母に送る手紙をしたためたり・・・なんかまるで私独りで葬儀をして
弟と娘は単なるお客様になってる気分・・・。
で、この母への手紙が母が競馬で1000万借金してたという最大の負の部分がないため
かなりなきれいごとばかりになってしまい、母が大変謙虚で慈悲深く信心深いいい人に
なってしまったんで最初に「きれいごとをいいます。聞いてください。」と
だいたひかるみたいな出だしになってしまった。ww
手紙を読むまでは涙1つでなかったのだが、この手紙を読んでたらなんか
母が倒れて、父が癌で亡くなり、介護施設を転々とした日々が思い出されて泣けてきた。
自分も母と一緒になっていい人になって自分で自分の文章に酔ってしまった。ww
火葬場への行き帰りは自腹でタクシー、今時の霊柩車はご近所への配慮とかで黒ではない普通車なんだね。
昔懐かしい宮型霊柩車は作ってる会社自体がなくなって珍しくなってる。
たしか鳥肌実さんが持ってるんじゃなかったっけ?
お神輿と車を合体させたのが宮型霊柩車なのか・・・
霊柩車見たら親指隠すの意味は親の死に目にあえないからではなくて
霊が親指の爪の付け根から入ってくるから・・・なんじゃそりゃ?!
閑話休題。
火葬場では父の時は「心づけ」として白い封筒をいくつか用意して
葬儀屋さんに渡していたんだけど、今はそいういうのがなくなってきてるみたいで
うちのホテルもチップはもらわないことになっているし、眼科もお中元お歳暮とか今はほとんどない。
やりたくてもできない人もいるわけだし、お礼の気持ちが賄賂や差別になってしまうからなのかな・・・。
火葬場での読経が済んでお帰りの時にお坊さんに戒名が一字間違っていることを伝えて
返信用封筒を渡す。ばつが悪から読経前より後のがいいよね。
後は飲食一切せずひたすら待つ。
父の葬儀の時は大勢の人が火葬場まできてくれてけっこう飲み食いがあったみたいで
葬儀社の人が「けっこういきましたね~」と言ってたっけ。(;^ω^)
葬儀場にもどって会食。まずくはなかったけど量も少なく値段の割に・・・という感じ。
母の影善は持って帰ろうかと思ったら弟が全部食べた・・・。
7年間のニート生活で働かず、その代わり母がビル清掃で働いて脳出血で倒れたのに
なんかご機嫌でしゃべりまくる弟のこのあっけらかんさが私にも欲しい・・・。
伯父の葬儀でお通夜の席で伯母に無職であることを説教され明日から仕事探しに行けと言われ
次の日の告別式に遅刻してみなが火葬場に言ってる間に会席に座って待ち
1人分足りないということで伯母が会食できなかっという伝説の無礼きわまりないことをしでかした弟である。
本人に悪気や罪悪感がないという鈍感力にかけては渥美清演じる寅さん以上かもしれない。
弟は出棺の時に「生んでくれてありがとね」と言ってんの聞いてわたしゃ心の中で
「なんでこんなの生んでくれちゃったのよ・・・」とか思っちゃった・・・。(;^ω^)
娘は何も言わないので「おばあちゃんになんか言ったら」というと
「心の中で言ったからいい」と言うし・・・まったくもう・・・。
その弟が最後自転車の後ろにキャリーをくくりつけだしたので何事かと思ったら
そこに遺骨を乗せてくくりつけだしたので慌てて止めた。
娘も「飲酒運転だし。頭狂ってる・・・」と呆れ顔で
葬儀社の人も唖然としてる中「大丈夫、大丈夫」と平然としてる弟。
大丈夫なわけないだろっ!!!
↑これこれ、サイクルトレーラーこれに遺骨だよ・・・。
もしよろけて倒れて遺骨こぼしたらどうすんだ・・・遺骨をなんだと思ってる・・・
必死でとめる私に「じゃあ前かごにいれるから」という弟から
遺骨の入った袋を取り上げて「今日は私が持って帰るから!」と
娘と一緒に憤然として岐路についたのだった。
後飾りのセットは実家の弟のところにあるので
とりあえずなんちゃってミニ仏壇の横に遺骨を安置。
数日後実家の最寄り駅で遺骨を引き渡し、母はようやく実家に帰れた。
でも梅雨だから次の日からずっと雨模様。
なんとか式を終えられてほっとしたけども、あの弟が生きている限り
私に安息の日々はないかもしれない・・・。
とにもかくにもこれから毎年母の命日と自分の誕生日がセットでやってくる。
亡くなってから何年たったかもすぐ分かっていいかも。ww
後日談
戒名授与照の返信用封筒に貼った切手が2円足りなかったことに気が付いて連絡したらすでに送ってしまったとのこと。
料金不足で戻されるかと思ったらなぜか無事に自宅に届きました。仏の慈悲か?!
とにかく読経が素晴らしかったので四十九日も同じところに頼みました。
葬儀後すぐに葬儀料の支払いの電話がはいる。今はスマホでクレジット決済ができるのだけど、最初決済した後
詐欺だったらどうしようとドキドキした。それくらい簡単に支払いが終わる。
葬儀社への支払いはプラン外の料金。こちらは2週間ぐらいした後に請求書が届いて3日以内に振り込めと書いてあった。
銀行振り込みにしようとしたら一日振り込み限度額が10万円になってるし、なぜか何度やってもカードが使えない。
で、新生銀行に口座があったのを思い出して、ネットで無料で振り込みができたけど、普通に仕事してる人で
ネット銀行使ってない人はどうすんの?連絡すれば猶予はあるのかな。
クレジットで分割にすると金利がつくしやっぱりそれなりにお金の用意はいるね