街並みがどんどん綺麗になってくる中国（１）

　２０００年頃、中国に来る外国人はみんな「中国は汚い所だ」と言っておりました。

余談ですが、２０００年頃は、インドは中国より３倍汚かったそうです。

　現在どうかと言えば、年々綺麗になっております。日本が１００とすれば、７０ぐらいなのではないでしょうか？

どうして綺麗になったのかといえば、いろいろ理由があるので、説明したいと思います。この記事は３－４回ぐらいに分けて書きたいと思います。

　東京の地下鉄やJRがいつ頃、完成したのか分かりませんが（１９８５年頃には現在とほとんど変わっていなかったのを覚えております）、だいぶ古いのだと思います。

　そのおかげでJRの駅とか大体が古く、ホームとか１００年ぐらい前のものではないかと思うことさえあります。

　一方の中国は、庶民が乗るのは地上の電車（電車は１００ｋｍ以上移動の時使用）ではなく地下鉄になります。中国の地下鉄や駅は９割近くが新品なのです。

　上海市に関しては、２０００年頃は、下のような３路線しかありませんでした。

　ところが、現在下のようになっております。

　うち半分ぐらいの駅が、上海万博（２０１０年）の時に作られたものです。そのため歴史が浅く、駅も電車もホームも非常に新しいのです。当たり前の話ですが、中心部から離れるほど田舎になります。年月が経つにつれ、どんどん遠くまで延ばしているのです。

　うちの実家の近くにTXがあるのですが、最近微妙に古くなったのですが、２０１０年頃はどこもピカピカでした。中国の駅はどこもそんな感じなのです。

　上海は、中国第一の都市と言っても過言ではないので、地方都市の例を出します。

杭州市は、２０１２年初めて地下鉄が１本だけできたそうです。下の地図は、たぶん２０１５年頃です。

　現在下のように東京に匹敵するような路線と駅があります。ちなみに２０３５年には、下の地図の２倍以上に駅が増えるそうです。下の地図は地下鉄だけで、地上の駅は含めません。

　この９５％以上が２０１５年以降に建設されました。駅とか駅に入っているお店とか、全部新しいのです。

なので、これが中国が綺麗になったと感じる１つの要因です。

南京市の地下鉄路線図です。

下は広州市の地下鉄路線図です。

　中国の駅が、全部ピカピカなのに対し、例えばニューヨークの駅や地下鉄は、１００年前のではないかと思うほど古く汚いそうなのです。

　たぶん２０年ぐらい前に言われていた「成長は段階を踏んで成長するのではなく、数段飛ばして成長する」ということなのだと思います。

　例えば、電話は、電報→電話交換士→２－３軒での共通電話→家庭での黒電話→親機と子機→携帯→スマホ

段階を踏むところ、（発展途上国は）途中の段階をすっ飛ばし、電話がない状態からいきなり携帯を買います。

　逆に途中がないから切り替えが早かったりするのです。

　ニューヨークは、すでに１００年以上インフラが整備され、周辺に住んでいる人がたくさんいてお店もたくさんあり、なかなか新品と取り換えることができません。土地が高く、反対が多く、工事をするのも大変だと思います。

　中国は、バラックみたいな汚い平屋ばかりだったところを、政府が買い取り主に２０１０年から地下鉄を作り始めたためピカピカなのです。

　２００９年頃、政府が打ち出した確か６０兆円の公共事業と無関係ではないのでしょう。おかげで超インフレになったのですが。

　東京やニューヨークが古くて汚いからと言って、経済とか何の関係もなく、ただそれだけのことだと思います。

　ちなみに地下鉄路線が増えたこと自体は、大変素晴らしいことだと思います。車の排気ガスで、渋滞ばかりなのは困るので。

街並みがどんどん綺麗になっている中国（１）